【宝塚記念】“史上7頭目の快挙”へ 威風堂々ドウデュースに期待

2024年06月22日(土) 12:00

プラダリアやジャスティンパレスにも注目したい

 2年連続年度代表馬に輝いたイクイノックスは、昨年はドバイシーマクラシックにこの宝塚記念と勝ち、後半は秋の天皇賞からジャパンCとタイトルを取り、GI4勝を挙げていた。世界ランキング1位で「世界一美しいストライド」と語った木村調教師の言葉が印象深かった。そのイクイノックスが不在となると、俄然GI戦線は騒がしくなる。ある意味、競馬はこれの繰り返しと言っていいだろう。主役が去れば、新しい主役が登場する、今年の宝塚記念はそういう一戦だ。

 顔振れを見るとGI馬は4頭いるが、ドウデュースの3勝が断然抜けている。2年前のダービー馬で、このときイクイノックスを下していた。これまで3年連続GIを勝っていて、5歳の今年は、史上7頭目の4年連続JRAGI勝利がかかっている。ファン投票1位の馬は3年連続して宝塚記念を勝っており、上半期を締めくくるのにふさわしい結果を出してくれるだろう。18年ぶりの京都、馬場が渋りそうな天気といくつか気になることもあるが、武豊騎手は、18年前のディープインパクトのときと同じで、勝たなければいけないレースと覚悟を決めており、威風堂々の走りを期待したい。

 ドウデュースは初めての京都コースになるが、外回りをゆったり走りさえすれば、記録達成も現実味を帯びてくる。落ちつきを増した走りを見るのが楽しみだ。

 これを追うのが、京都でGIIを2戦2勝しているプラダリアだろう。重だった京都大賞典を勝っており、2月の京都記念ではベラジオオペラを下している。前走の大阪杯は、中団のインで動きが取れず6着に終わったが、長くいい脚を使うのが身上だから、京都の外回りはいい筈だ。

 近年、京都記念の勝ち馬の宝塚記念制覇は目についていて、2015年のラブリーデイ、17年のサトノクラウン、20年のクロノジェネシスと続いている。このうちサトノクラウンは、道悪巧者で、大阪杯6着で調整面は無理なくきていた。今年のプラダリアも大阪杯6着からの本番で、6度目のGIでソロソロいいところを見せてもいいだろう。これまでは日本ダービーの5着がGIでの最高着順だが、これを上回るのは確実とみている。

 あと1頭も5歳馬で、去年3着だったジャスティンパレスに注目している。エンジンのかかりが遅いので、昨年の有馬記念では1番人気だったが、4着と伸び切れなかった。昨年春の天皇賞馬で、この馬で4戦4勝のルメール騎手なら相性抜群だ。京都外回りの実績はあり、一連のGI戦を見ても中距離でもトップクラスの力がある。

 4歳勢の力量に不安があるので、思い切って、ドウデュース、プラダリア、ジャスティンパレスに絞り、ここは武豊騎手、池添騎手、ルメール騎手の腕くらべに注目することにした。

「次は秋 春のフィナーレ 飾ったら」

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長岡一也

ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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