◎○軸で40万超えの払い戻し! 予想するうえでの重要なファクターとは?(ミニ馬リスト)

2024年07月28日(日) 18:00

予想の頭脳

40万超えの払い戻し

『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちが、会心の的中を振り返る「予想の頭脳」。今回取りあげるのは、宝塚記念を的中させた「ミニ馬リスト」氏。波乱となった一戦を、どのようなアプローチで攻略したのか……。本人自ら綴っていただきました!

対象レース:2024年6月23日(日曜日)京都11R 宝塚記念
予想の頭脳

「ミニ馬リスト」氏

 昨年の6月よりnetkeiba公認プロ予想家として活動させていただいているミニ馬リストと申します。

 6月23日に行われたGI宝塚記念の的中に伴いまして先日に引き続き本コラムへの執筆のお声がけをいただきましたので、的中に至るまでの予想のプロセスを解説していきたいと思います。単勝から3連単まで全て的中することのできた会心の予想ですので、ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。

 このレースを予想する上で重要視したファクターは主に重馬場適性と京都開催(通常は阪神開催)という2点です。至ってシンプルな予想ではありますが、この2つが重なることでドウデュースやジャスティンパレスは危険な人気馬となり、波乱の目が十分にあるという見立てになりました。

 宝塚記念の前週までは開催が進んでも尚、高速馬場の続く状態でしたが、レース当日は降雨の影響で多少は時計を要する馬場に変化するとの前提で予想をしました。天候については事前にご存知の方も多かったかと思いますので、なぜ私が京都開催という点を重要視したのかを中心に解説させていただきます。

 京都競馬場は3コーナー過ぎから4コーナーにかけての下り坂が大きな特徴です。ここで上手く加速していけないと非常に苦しい状況になります。上級条件、とりわけGIの大舞台となると尚更です。以上の点を踏まえて本命に推したのがブローザホーンでした。この馬が重馬場巧者であることは戦績からも明らかでしたが、それ以上に私が高く評価したのは前述した京都の下り坂への適性です。スパッとキレる脚を持つタイプではありませんが、一度エンジンがかかるととにかく息の長い末脚が持ち味の馬です。京都でのレースはいずれも下り坂での加速が非常に滑らかで、前走の天皇賞(春)では一見すると直線だけで追い込んで来た競馬にも見えますが、下り坂があったからこその末脚だったと思います。多少時計が速くなっても対応できることは証明済みでしたので、仮に良馬場想定だったとしても揺るぎない本命でした。

 結果は後方待機策から大外を回っての完勝でした。最終オッズもほぼ想定通りでしたので、単勝から3連単まで資金配分がほぼ完璧と言える的中だったと思います。この的中を解説する上では7番人気の低評価ながら2着に健闘したソールオリエンスについても触れなくてはなりません。

 この馬が最高のパフォーマンスを発揮したのは間違いなく昨年の皐月賞だと思います。馬場や展開に恵まれたのは明らかでしたが、GIの大舞台で中山の内回りを直線だけで後方から突き抜けるというのはごく限られた能力のある馬にしかできない芸当です。4歳世代のレベルを疑問視する声もありましたが、個人的には適条件が狭いだけで能力自体は非常に高い馬だと評価していましたので、今回は久々に力の出せる条件が整ったなと思いました。

 クラシックを皆勤して全て馬券内を確保しており、適距離とは思えない菊花賞でも不向きな展開の中で京都適性を示す走りを見せていました。器用さに欠けるタイプで脚質的にも展開に左右されてしまいますが、2走前の中山記念で完全な前残りの中を懸命に追い込んで来たレース内容を見て闘争心に陰りは全くないと判断できました。

 重馬場適性ではブローザホーンとほぼ互角であり、舞台適性では一枚劣るという印象でしたので、どちらを本命にするかはすんなりと決まりました。完全にハマったときの爆発力だけは侮れないので、ワイドから3連単まで1着の目も想定した買い目を含めたことでやや点数が多くなってしまいましたが、結果的には予想通りに全て的中することができて何よりです。

 最後に人気に推されていたドウデュースとジャスティンパレスを抑えまでにとどめた理由についても述べておきたいと思います。

 ドウデュースに関しては高速馬場で実績を積み上げてきたということもあり、どうしても重馬場への不安が拭えませんでした。京都コースも未経験でしたので、極めて危険な1番人気という印象でした。能力の高さは認めていますが、今回に限ってはポジティブな要素が何一つとして見当たらなかったということです。

 ジャスティンパレスについてはコース自体に不安はありませんでしたが、これまでのキャリアで重馬場は未経験。やや瞬発力に欠けるタイプですが、血統的に見ても重馬場がプラスになるとは思えなかったので軽視しました。クリストフ・ルメール騎手とは4戦4勝で騎手相性の点からも過剰人気になるのではと思いました。しかし、騎乗した4戦はデビューからの2戦と昨年の長距離戦の2戦という能力差が出やすい条件下でしたので、本当の意味で相性が良いのかは懐疑的でした。内枠というのも評価を下げる決め手となりました。

 以上が私の「予想の頭脳」の解説となります。この記事を読んでいただいた皆様のお役に少しでも立てれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。

(ミニ馬リスト)

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ウマい予想家

なぜあの馬に印を打てたのか。会心の勝利を収めたプロ予想家が、自身の的中を元にレースを振り返る予想力向上コラム。 関連サイト:ウマい馬券

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