2024年09月28日(土) 12:00
秋のGIシリーズの開幕を告げる電撃戦だが、抜けた存在がいない。
昨年の勝ち馬ママコチャ、今春の高松宮記念の覇者マッドクールに加え、6年ぶりに外国馬、香港から2頭が参戦と多士済々なメンバーが顔をそろえたが、さてどれを中心馬にするか。群雄割拠のスプリント界に突如として現れた新星にも心が動かされるし、取りあえず、目につく有力馬たちを列挙してみることにした。
この10年で8回も連対を果たしている牝馬だが、とにかく、背負う斤量が牡馬にくらべて有利だ。GIに昇格してから、サクラバクシンオー、ロードカナロア、レッドファルクスに続き4頭目の連覇をめざす牝馬のママコチャは、昨年はGI馬になってから2度走っていずれも着外に終わっていた。
体調を崩し本来の走りが出来なかったということだが、今回は、前走のセントウルSで2着、大外18番枠から57キロを背負いながら0.1秒差の接戦にもつれ込んで復調を示していた。
昨年も北九州記念2着から中5週のローテーションでスプリントチャンピオンになっており、休み明け2戦目の成績が4戦4勝負けなしなので、マッドクールにせり勝った昨年のような期待をしてもよさそうだ。
昨年の当レースでハナ差の2着で、今春の高松宮記念1着のマッドクールは、スタートが速くてスピードの乗りがいい馬だ。国内のスプリントGI戦のあとの香港では2度続けて大敗しているが、遠征が合わないのだろう。国内では崩れていないので、無視できない。内枠の時に成績がいいので、そこは気にしておきたい馬だ。
夏のスプリント王者のサトノレーヴは、これまで通算9戦7勝、連を外した唯一のレースは10ヶ月の長期休養明けで重賞初挑戦だった阪急杯の4着だけ。
そこから力をつけ、この夏は重賞2連勝。芝1200米は6連勝中で、この馬だけのために来日して戦うレーン騎手のマジックに期待は大きい。父ロードカナロア、母父サクラバクシンオーと血統背景も抜群。新勢力、新電撃王と呼ぶにふさわしい。
前哨戦のセントウルSを勝って重賞4勝目を挙げたトウシンマカオは、苦手な左回りで勝ったところに価値がある。春にオーシャンSを勝っているように、中山の方が、走りやすいタイプ。
さらには、スプリントGI戦を4回戦って、高松宮記念2度2着、スプリンターズS5着と3着のナムラクレアは、内枠で窮屈なレースだった前走の5着からひと叩きされ、初コンビ横山武騎手でどう新味が出せるか楽しみではある。
そして香港のビクターザウィナー。高松宮記念3着は坂で余力をなくしていたが、一度経験したことと蓄積していた疲労を解消できたことでモレイラ騎手ともども期待できる。彼は中山で50%以上の勝率を誇っている。
以上6頭の中から勝ち馬をみつけることとし、血統面から初GIでもサトノレーヴ中心に。
「電撃王 秋の幕開け それ行けと」
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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