2024年10月25日(金) 18:00
まだ歴史の浅いアルテミスSは創設されて過去12回。出走馬の中から計11頭のGI馬(GI勝利計24勝)を送り出している。のちのGII〜GIII勝ち馬の出世レースでもあり、GIの勝利数、交流重賞の勝ち星を合わせると、アルテミスS出走馬のこのあとの重賞勝ち鞍は(アルテミスSの勝利を別にして)すでに50勝を超えている。
現在までにGIを4勝するリバティアイランド(父ドゥラメンテ)は日曜の天皇賞(秋)の有力馬だが、2022年のアルテミスSは2着だった。2013年の桜花賞馬アユサン、2016年のNHKマイルCなどの勝ち馬メジャーエンブレムも、前年のアルテミスSは2着止まりだった。未来を展望しながら検討したい。
仕上がりの早さも求められるレースなので、やがて本物になるリバティアイランド(GIを4勝)、同じくラッキーライラック(GIを4勝)、同じくリスグラシュー(GIを4勝)のような名牝はまだ成長途上かもしれないが、片鱗は見せるはずだ。
新馬戦の時計1800m1分50秒1は平凡だが、「11秒8-11秒6-11秒2」の高速上がりの決着を自身は34秒3で鋭く抜けたブラウンラチェット(父キズナ)は、今年の大活躍馬フォーエバーヤング(父リアルスティール)と良く似た血統背景を持つ妹。5連勝でデビューの兄と同様、使ったあとのこの中間、動きが一変している。馬体成長のショウナンザナドゥ、マイエレメント、カムニャックなど注目馬は多い。シホリーン(父モーリス)は土曜日の東京5Rでデビューするアロンズロッド(母アーモンドアイ)とイトコになる。
京都の「スワンS」は、連続して1200mに出走し、今回の1400mならそう置かれないはずの、A.シュタルケ騎手のダノンスコーピオンの復活に期待したい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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