【#73】写真撮影にジョッキールームでの会話…雄造騎手が久しぶりに見せた“笑顔”

アプリ限定 2024年10月28日(月) 18:01

障害ジョッキーの白浜雄造騎手の奥様が、一昨年の夏の落馬から復帰を目指して奮闘する夫と家族のリアルな姿を描く連載コラム。

約1年2か月ぶりに競馬場へ足を運んだ雄造騎手。戻ってきてから話を聞くと、重賞の記念撮影に参加できた話や騎手に戻りたい思いなど、久しぶりの笑顔で溢れていました。

ジョッキールームでも楽しい時間を過ごし、言葉を交わした騎手のみなさんから前向きな感想も。落馬事故以来、長く苦しむ姿を見てきた鬼嫁が、競馬場から戻った夫に感じたこととは──。

夫のもとに騎乗依頼も!?「早く乗れるようにならないと!」

 熊沢(重文)さんの引退式が終わり、夫と合流して食事へ。競馬場から出てきた夫は、まるで人が変わったかのようにしっかりと話ができるようになっていました。

 夫は、久しぶりの競馬場で楽しく過ごせたこと、やっぱり騎手に戻りたいと思ったこと、熊沢さんの偉大さや引退が寂しいということなどを話してくれました。京都ジャンプステークスの表彰式後の写真撮影に夫がいたのは、表彰式を見学している際、夫の存在に気が付いた障害ファンの方の「白浜! お前も入れ!」という一言に押され、急きょ参加することになったとのことでした。

 YouTubeに公開されている現地映像を確認してみると、確かにファンの方からの声掛けがあり、ウイナーズ・サークルの仕切りを担当されているJRAの職員さんがカメラマンさんに「もう1枚撮って」と合図を出してくださっていました。

 夫は久しぶりのウイナーズ・サークルでの撮影がとてもうれしかったよう。夫のあんなに晴れやかな笑顔を見たのは本当に久しぶりでした。

 落馬してからというもの、日々暗い表情をしていて笑顔をあまり見せなかった夫。退院前から予感はあったのですが、私の目には地獄の日々を送っているようにも見えました。そんな夫を見ていると、「楽しみもやりがいもない日々。これから夫が幸せを感じる事は二度とないのでは?」なんて思ってしまうことも。

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白浜由紀子

1981年9月9日生まれ。2015年に障害騎手の白浜雄造と結婚。1男1女をもうける。結婚前は四位洋文調教師や福永祐一調教師(両名、当時騎手)らが所属していたマネージメント会社にてマネージャーを務め、TV番組収録やイベント等、様々な現場で騎手をサポート。福永調教師の引退までの16年間はバレット業務も兼任。福永厩舎開業後は経理兼秘書業務を担当予定。現在はオンラインサロン「福永祐一 競走馬研究所」の運営スタッフを務める傍らフリーランスとして活動中。新たな目標のアイシングクッキー講師としても活動すべく準備中。(旧姓は坪田、また戸籍上の表記は幸子)

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