2024年11月01日(金) 12:00
秋華賞・GI・芝2200m。夢を背負って走る牝馬たちの戦いをしっかり見たいと思い、久々に京都競馬場へ出かけました。ファンの多さに驚き、生観戦にワクワクです。
「つねちゃん久しぶりやなあ。元気にしてた?」などの声もかけて頂き、やっぱり生観戦はいいなーと感じます。サイン書いてと言っていただき、嬉しかったです。色んな事を忘れているけど自分のサインは、ばっちり覚えています。ファンの熱い思いに感謝です。
ルメール騎手騎乗のチェルヴィニア号は強い競馬でしたね。オークスとの二冠制覇で、さらに強くなる馬だと思います。
▲秋華賞を勝ったチェルヴィニアとルメール騎手
ルメール騎手は「パドックで跨ったときに勝てる馬だなと感じた。内回りでもいいポジションが取れた。その後の走りは彼女の走りをしっかりリスペクトして乗ることができた」とコメント。跨った瞬間に感じることってあるんですよ。それぐらい具合がよかったんですね。
他にも「牝馬にとっては、とても重要なレースを勝つことができてほっとしている。馬体も大きくなっているしまだまだ成長する」「これからは、古馬や牡馬と一緒に走っていくことになると思うが、しっかりパワーアップしています。元気で丁寧な仕上げをしてくれたスタッフの皆さんに感謝します。勝つことができて嬉しいです」と話していました。馬のことをよく理解した素晴らしい手綱捌きだったと思います。
調教師の木村哲也先生は「この馬を仕上げるために牧場とも連携を取ることができた。これが自分の仕事だと思っている」と述べていました。木村調教師をはじめ、陣営の皆様おめでとうございます。
そしてルメール騎手は菊花賞連覇と、2週連続のGI制覇おめでとうございます。とっても見ごたえのある秋華賞をスタンドで見ることができました。久しぶりだったのでウロウロしてしまいましたがよかったです。
次は僕自身の話です。高校2年生になり10月8日から、2泊3日で修学旅行に行ってきました。1日目は、なんばグランド花月で新喜劇を鑑賞。TVでは見たことがありますが、生で観るのは迫力があり、初めての体験でとっても面白かったです。
▲なんばグランド花月にて芸人さんと写真撮影
僕は大阪出身なので、なんばやアメリカ村などをよく知っていたので案内して、お昼は有名なたこ焼きを食べました。美味しいと仲間もびっくりしていました。夜はUSJの前のホテルに泊まり、2日目はUSJを自由にゆっくり過ごしました。
▲修学旅行2日目はUSJへ!
僕は脳挫傷をしていて激しい動きの乗り物には乗れないので、園内を巡りました。ヨーロッパ風の建物があって、乗馬でドイツやオランダなどへ行っているので懐かしいなーと思い出していました。馬がいないのは残念でしたがね(笑)。落馬前にUSJには何回か行ったことがあったんですが、ずいぶん変わっていました。
ジェットコースターも前向きや後ろ向き、立って乗るものもあり、すごいなー怖そうやわと眺めていました。ちょうどハロウィンの時期で、夜になるとゾンビがあっちこっちから出没。足長おじさんと電気のこぎりを持ったゾンビが怖かったです。子供の頃に戻ったみたいに、はしゃいでしまいました。長い1日が終了です。
3日目は、京都の嵐山を散策した後に藍染体験。Tシャツを染めたのですが、作業は細かくて難しかったです。仕上がりがどうなるか楽しみでした。昼食はホテルの豪華なもので、美味しくテーブルマナーを教えていただきながら食べました。
乗馬でヨーロッパへ行くことが多いですが、きちんとナイフとフォークが使えませんでした。今度行ったときは、左から座って外側にあるナイフとフォークから使いたいと思います。ホテルの方から、もっと早くに教えてもらったらよかったねと声をかけられました。なかなか無い経験だったので、今度オカンか兄貴に連れて行ってもらって、もう1度体験したいと思います。ちなみに、昔の日本人は刀を腰に差していたので、左から座れなかったそうです。
若い仲間たちと3日間色んな体験ができ、友達になれた感じがしました。先生方も僕の障がいのことを気遣ってくれて、ずっと見守っていただき感謝です。高校生になってから勉強以外でもいろいろなことを体験できて、心が豊かになるなと思います。楽しかったことを糧に2学期後半も頑張らないと、3年生に進級できないからのんびりしていられません。気分を入れ替えてがんばるぞ。
おっと、その前に全日本パラ馬術大会が、JRA馬事公苑で、24日から27日まで開催されます。馬事公苑では東京オリンピックのために改築される前に、乗馬を披露したことがあります。とっても綺麗になり、設備も良くなったそうなので楽しみです。
候補選手に選ばれましたが、パラリンピックには出場が叶わなくて残念だったのでここから再スタートです。愛馬とともに、しっかり演技ができるように頑張ってきます。12月に公開されるコラムで、いい報告ができると思います。
オカン 高校へ行って勉強と共に仲間と楽しみながら社会体験ができて、ちょっと大人になっていくように思う。無邪気に思いっきり楽しむことができて良かったなあ。46歳のおっさんだが内面は子供っぽくて、名前も覚えられず迷惑をかけることも多いですが、共同作業で体験する自宅ではできない最高の場を提供してくださる仲間や先生方に感謝です。
少しでも自信を持ってできることが増えるといいなと感じる母です。それが彼の特技に繋がることを願います。がんばれ! 息子よ。
(文中敬称略、次回の更新は12/1(日)を予定しています)
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常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っている。
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