アプリ限定 2025年02月05日(水) 12:00 20
こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、東京競馬場で行われる東京新聞杯(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
東京芝1600mは直線部分が長くコーナー角もきつくない為、枠順の有利不利も大きくなく全馬が能力を発揮しやすい舞台。近年はスムーズに外を回してストライドロスを減らす形が走りやすくなっているのもあって外枠の方が好成績の傾向になっているが、この1~2月の開催に関しては例外的にフラットかやや内有利。基本的にはバイアスは少なく能力が求められるので人気馬が走りやすいコースといえる。
昨年も同じようなことを書いたが、東京新聞杯は一般的に牝馬が調子を落としやすい冬場に行われるにもかかわらず、過去の成績で見ても出走数に比して牝馬の好走が非常に多い。これは牝馬限定戦の選択肢があるにもかかわらず、牡馬相手のレースを使っている点でレベルが高い馬である可能性が高いという側面がひとつあるだろう。
それに加えて牝馬限定の重賞が年明けから小倉牝馬S(旧愛知杯)、中山牝馬Sと4月の阪神牝馬Sまで1600mの設定がなく、年末も中山マイルのハンデ戦のターコイズSと実績のある馬は出づらい条件。
さらに今年から2月に行われていた京都牝馬Sが愛知杯に改称して3月下旬に移ることとなり、1600m以下の重賞を使いたい馬は牡馬混合戦に出走せざるを得ない。そうなるとヴィクトリアマイルと同コースで、直行するにしろもう一戦するにしろ間隔がちょうどいい東京新聞杯にレベルの高い牝馬が集まるのは自然な話。
もう一つ斤量面にも着目すると、東京新聞杯は2022年まで賞金別定で行われていたが、2023年からグレード別定に変更になっている。
重賞の1着賞金額で見ると牡馬混合戦と牝馬限定戦はGI以外ならほぼ差がないので、2022年以前は牡牝で斤量の積み上がり方は同じに近かった。ただ2023年以降は一昨年のナミュール、昨年のマスクトディーヴァ、今年のブレイディヴェーグのような近1年以内にGIIを勝っている馬でも、それが牝馬限定戦なので斤量1キロ増の56キロで出走できるのに対し、同じく近1年以内GII勝ちのジュンブロッサムとマテンロウスカイは59キロを背負うことになる。
斤量が競走能力へどこまで影響するのかはともかくとして、先週のシルクロードSでもビッグシーザーが斤量を嫌って回避したように、基礎斤量が引き上がって2年経った今でも関係者の間で絶対的な斤量を見てそれを背負わされるレースを忌避する傾向は感じる。実際ハンデ戦を除く芝重賞で59キロ以上の斤量を背負った馬は2023年が4頭、2024年も4頭(5回)しかいない。
今回のレースは実に4頭が59キロを背負っての出走となるのでそれも変わってきているのかもしれないが、牝馬の方が能力の高い馬が出走してきやすくなっていることには変わりない。実際人気も上位2頭が牝馬となりそうだし、それなりの評価も必要だろう。
のれん
人気落ちを狙い、買い時を逃さない俺プロ出身の人気予想家。本格的に競馬予想を始めてから僅か3年で年間回収率115%を達成し、2021年11月にウマい馬券でデビューを果たした。馬場や枠順はもちろん、血統・馬体・走法などから見る適性も重要視しており、その実力には現在活躍中のプロ予想家たちも絶賛している。