【永島まなみ騎手】二人の性格はそっくり!? 「思い入れのある1頭」スリールミニョンと参戦するチューリップ賞!

2025年02月23日(日) 18:01 127

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▲チューリップ賞に出走予定のスリールミニョンに騎乗する永島まなみ騎手(撮影:小田穂乃実)

チューリップ賞に参戦するスリールミニョン。同馬の名付け親であり、デビューから手綱をとる永島まなみ騎手と初重賞制覇に向けて挑みます。

今回はデビュー前からの成長や乗り味、普段の性格を中心に質問。二人三脚で歩んできたコンビは性格がそっくりといわれることも!? 昨年はJRA通算100勝や重賞初制覇を達成し、今年も活躍が期待される永島騎手に意気込みを伺いました──。

※同馬はチューリップ賞回避が発表されました

(取材・文:小田穂乃実)

スリールミニョンに感じる折り合い面の成長

──ご自身で名付けられた馬。

永島 オーナーが購入された時に、考えていいよと言ってくださって名付けることになりました。6~7個候補はありましたね。イチゴが好きなのでストロベリーを名前に入れたものもいくつか出しましたが、選ばれませんでした(笑)。初めて名前を付けさせていただきましたし、重賞も何度も挑戦させてもらってすごく勉強にもなる子です。やっぱり思い入れのある1頭ですね。

──新馬戦前の調教からずっとまたがっておられますが、初めて乗った時の印象は。

永島 本当にかなり前向きな子だなというのが率直な印象でしたね。今もですが、新馬の時はけっこうやんちゃだったので、角馬場で速歩をしていても急にぶっ飛んでいくこともあって(笑)。やんちゃだけど、真面目な子だなと思っていました。

──新馬戦の時から能力は感じておられた。

永島 そうですね。走ったらすごくパワフルですし、トビもとても大きいです。馬体自体はそんなに大きい馬ではないですが、それ以上にトビがすごく大きいなという印象でした。新馬戦を勝った時も、もっと良くなっていくだろうなと思っていました。

──ききょうSでラストは大外を一気に伸びて2勝目を挙げました。

永島 馬場が悪いところになると、少し手応えが悪くなってしまったんですが、最後は直線だけで勝負してくれました。本当に毎回堅実に脚を使ってくれますし、勝つことができて良かったです。

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▲レース直後には笑顔が溢れた場面も(c)netkeiba

──前走は初めてのGIで5着。

永島 元々前向きな分、レースを重ねるごとに少し引っ掛かるようなところが出てきていました。ファンタジーSは、内枠だったので馬群の中で競馬をしたんですが、けっこう力んでしまいました。でも、それをミニョンが我慢してくれたから、GIではけっこう折り合いがつきましたね。

 助手さんも調教の調整内容を変えてくれたので、より乗りやすくもなっていました。京都のGIの舞台も外差しの馬場だったので、枠も外でしたしうまく脚を使えるような馬場を選べたらなと思い外を選択しました。最後はとてもいい脚を使ってくれました。

──レース後に、永島ジョッキーは「もっとこうすれば良かったなという気持ちがある」とおっしゃっていましたが、具体的にはどのような部分だったのですか。

永島 これまでもスタートは良かったですが、折り合いを注意していたので、これまでのレースではゲートを出てからなだめるような感じで持っていっていました。その分、GIでは思ったよりもポジションが後ろになったので、もう少しポジションを取った中で折り合いのついた競馬ができていれば良かったなと思います。

──阪神JFはご自身にとって2度目のGI。

永島 2回目でしたが、やっぱりGIの舞台っていいなあと思いました。1回目がスウィープフィートという力のある馬に乗せていただいて、前回もスリールミニョンに乗せていただいて、自分の技術がもっとあればというところも感じましたし、馬の力の足を引っ張らないように技術を磨かないといけないなと思いました。また挑戦したい舞台です。

──今回もマイルになりますが、今は折り合い面に関しては問題ないのでしょうか。

永島 レースを使うごとにパワフルになって帰ってきていますが、賢い子なのでそういった部分は覚えてくれていますし、そこまで不安はないかなと思っています。前回のレースでだいぶ良くなった感じがします。

──新馬戦の時から1番成長を感じている部分は。

永島 まだまだやんちゃなところを出す時もありますが、1番はやっぱり折り合い面かなと思います。精神的にも落ち着いて大人になってくれています。

今年の目標は「ミニョンと大きいところを取りたいなと思っています」

──普段は馬房ではどんな様子ですか。

永島 すっと撫でていたら嫌気が差したのか、噛んできたりもしますね(笑)。見ている分にはいいんですけど、気が強いので担当の方には蹴りに行ったりするみたいです。でも、その気の強いところもミニョンのすごくいいところなのかなと思います。

──改めてこの馬の強みは。

永島 女の子ですが、男勝りの気の強さがすごくて、競馬でも他の馬を気にしてひるんだりということもないですし、どちらかと言えばファイトするくらいです。それがミニョンの1番いいところなのかなと思います。

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▲永島騎手が知る1番いいところは「男勝りの気の強さ」(c)netkeiba

──よく調教師の方から“永島ジョッキーは根性がある”ということをお聞きするのですが、スリールミニョンに通じる部分があるのでは?

永島 ずっと乗ってくださっている攻め専の方が「そっくりや」と言ってくれます(笑)。悪さをした時に怒ると反発して大きい仕返しをしてくるらしくて、そういう憎たらしさがそっくりやと言われました(笑)。

──昨年は飛躍の1年。

永島 100勝させていただいたり、アリスヴェリテで重賞を勝たせていただいたり、たくさんのいい経験をさせていただきました。その中でやっぱり全然満足できていない部分の方が多いので、そういったところを改善させていかないといけないなと思います。

──今年の目標。

永島 1年を通してけがなくずっと乗れることももちろんそうですし、ミニョンと大きいところを取りたいなと思っています。ミニョンは重賞でも本当に手の届く力のある馬だと思います。

──クラシックレースには強い思いはありますか。

永島 私は阪神競馬場の乗馬センターに小学5年生の時から中学校3年生までお世話になっていました。桜花賞が1番好きなGIです。憧れの舞台ですし、その舞台に自厩舎の馬で行けたらいいなと思っています。

──意気込みをお願いします。

永島 桜花賞に繋がる大きな1戦でもありますし、ミニョンは本当に毎回全力で頑張ってくれます。ミニョンの力を信じて一緒にいい結果をつかめたらなと思います。

(文中敬称略)

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