【弥生賞回顧】驚異の粘り腰で波乱を演出! 皐月賞での好走条件とは?

2025年03月10日(月) 18:00 10

とうけいば回顧

弥生賞を制したファウストラーゼン(撮影:下野雄規)

 今週の平地重賞は3つ!

 中でも牡馬クラシック初戦、皐月賞にとって重要なステップレースである弥生賞を取り上げます。

2025年3月9日 弥生賞

舞台:中山 芝2,000m
勝ち時計:2:01.3
レースラップ:12.6 - 10.9 - 12.4 - 12.8 - 12.2 - 11.5 - 11.7 - 12.4 - 12.1 - 12.7
ペース:平均ペース(60.9秒 – 60.4秒)
風向き:直線向かい風(影響軽微)
脚質:やや差し有利
馬場:やや内有利

【レースポイント】

1.まくりが入り、残り1000mから1ハロン11.5秒のロングスパート戦
2.レースの上がり3ハロンは37.2秒。全馬がバテバテになるタフな競馬
3.馬場、展開ともに重馬場が得意なタイプが好走した特殊レース

【レース概要】

 前日夜の雨の影響で稍重馬場。直線は向かい風が吹いていたこともあり、上がりのかかるタフなコンディション。

 レースは向正面でファウストラーゼンがまくり、残り1000mから1ハロン11.5秒と強烈なロングスパート。レース上がり3ハロンが37.2秒と時計がかかっていることからも、全馬がバテバテになるタフな競馬となった。

 特に向正面で早めにスパートをかけた馬ほどキツイ展開になっており、スパートが遅くなった差し馬がやや有利なレース。とはいえ多くの差し馬(アロヒアリイ、ミュージアムマイルetc.)は外を回す不利があり、対照的に前で競馬した馬(ファウストラーゼン、ヴィンセンシオetc.)は内を通るメリットがあった。

≪逃げ、先行馬≫
→やや展開不利だが、内を通るメリットあり

≪差し、追い込み馬≫
→やや展開有利だが、外を回す不利あり

 よって上位入線馬はなんらかの不利がありながらも好走しており、走破時計以上に評価が必要。

 結果的には馬場、展開ともに重馬場が得意なタイプ(※)が上位にきた印象で、やや特殊な競馬であることは間違いない。昨年(2024年)の皐月賞のように超高速馬場だと厳しいが、雨が降るなどしてタフな馬場状態になれば本番でも十分期待が持てる結果だった。

(※)
ファウストラーゼン→上がりのかかる競馬が得意
ヴィンセンシオ→葉牡丹賞ではゴール前で盛り返す脚を見せたようにワンペースタイプ。エンジンのかかりも遅い。
アロヒアリイ→陣営から「キレ味は標準。心肺機能が高く、長距離ランナーとしての資質が高い」と発言があり、スタミナ豊富なタイプ。

【回顧点数表】

各馬がどれだけ能力を発揮できたか点数化。
普通が4点。なんらかの不利があった場合は3点以下。
反対に馬場や展開など恩恵があった場合は5点としています。

5点:スムーズで恩恵ある
4点:能力通り
3点:やや不利があるも許容
2点:不利による影響あり
1点:完全に参考外

【各馬解説】

1着:ファウストラーゼン 3点
 スタート直後は主張したが、・・・

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とうけいば

2019年6月、Twitterで全くの無名アカウントからスタートした予想家活動が瞬く間に急成長。2021年10月には自身初の単行本「降格ローテ」が出版され、いま最も波に乗る新進気鋭の若手予想家。

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