【アネモネS予想】関東圏の桜花賞トライアル アルメントフーベルの素質に注目

2025年03月14日(金) 18:00 19

前走好内容のピコローズにも期待

 牡馬のクラシックに挑戦のスケジュールの変化は大きいが、春の牝馬が選ぶレースも大きく変わった。つい最近まで桜花賞に挑戦の王道は断然「チューリップ賞」だったが、もう8年連続してチューリップ賞出走馬は桜花賞を勝っていない。

 関東圏のトライアル「アネモネS(2着馬までに優先出走権)」も不思議なステップレースで、2008年の勝ち馬ソーマジックが本番で3着して以降、桜花賞とはまったく関連が途絶えている。

 出走馬の中には2017年ディアドラ、2016年チェッキーノなど、のちの大活躍馬も含まれてはいるが、今年は11頭が1勝馬。あまり高いハードルは課さないで検討したい。

 秘めるはずの素質に注目というならアルメントフーベル(父サートゥルナーリア)。祖母アゼリは大変な名牝で24戦17勝(G1を11勝)。2002年から3年連続して米古馬牝馬チャンピオン。2002年は年度代表馬。子孫からまだ大物は出ていないが、そろそろだろう。まだ新馬勝ちの1戦だけで信頼性は乏しいが、この中間は期待の良血馬らしい素晴らしい動きを見せている。C.ルメール騎手を配して一変がありえる。

 ただ、前走の好内容に注目するなら、主軸はピコローズ(父サトノダイヤモンド)。前走は今回も対戦するジョリーレーヌが逃げた少々きついペースを離れず追走し「58秒6-34秒8」=1分33秒4で2着。最外の16番枠から果敢に先行した不利もあった。また今回も最外だが、12頭なら心配ない。自在型でペースしだいでは差す形も取れる。

 父サトノダイヤモンドは菊花賞馬。母方にはしばらく短距離型が多いが、5代母は凱旋門賞馬レインボウクエストの全姉。マイル戦が限界とはいえない背景もある。

 もちろん、アルメントフーベルが最大の強敵だが、ピコローズと同じようにキャリアのあるミーントゥビー、ベルビースタローンを筆頭に、伏兵にも流したい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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