【大阪杯予想】ロベルトが強い阪神内回り 勝ち馬の4角順位は平均2.5

2025年03月30日(日) 18:00 18

17年からGIに昇格し、今年で9年目を迎える大阪杯。23年はジャックドールが、21年はレイパパレが逃げ切り。24年はベラジオオペラが番手抜け出し。22年と20年と19年はポタジェとラッキーライラックとアルアインがイン好位抜け出し。18年はスワーヴリチャードが向正面先頭で、17年はキタサンブラックが番手抜け出しで勝った。

勝ち馬の4角順位は平均2.5で良でも重でも前内有利。外々を回ってまとめて差し切るのは困難なレースだ。枠番でいうと4~6枠の成績が良い。ベラジオオペラ(母父ハービンジャー)、ジャックドール(父モーリス)、レイパパレ(母父クロフネ)、ローシャムパーク(父ハービンジャー)、クロノジェネシス(母父クロフネ)と、ロベルトの血が強いのは阪神内回りらしい。(解説:望田潤)

アルナシーム

 シャフリヤール、アルアイン、ダノンマジェスティ、ヒメノカリスの甥で、母母ドバイマジェスティはBCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ7F)勝ち馬。父モーリスはマイル~2000の大レースを勝ちまくった名馬で、モーリス×ディープインパクトはジェラルディーナやディヴィーナと同じ。北米牝系のモーリス産駒だから機動力抜群で、中山内1800がベストコースに見えるが中山記念は時計が速すぎたか。中京記念のようなイン捲りがハマるようなら面白いが。

距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

エコロヴァルツ

 ウォータースペースの全弟で、ヴェントヴォーチェのイトコで、母プティプランセスはJRA3勝(芝1800~2000)。牝祖マサケはハニームーンH(米G3・芝9F)勝ち。父ブラックタイドはディープインパクトの全兄でキタサンブラックの父でもある。母系に気難しいオリオールの血が入るので、行くか追い込むか極端なケイバしかできなかったが、最近は馬群の中で落ち着いて走れている。中山記念も好内容の2着。ナスキロ柔いフォームでベストは大箱1800か。

距離○ スピード◎ 底力◎ コース○

カラテ

 グランドサッシュの甥。牝祖ゴールデンサッシュはサッカーボーイの全妹で、ステイゴールドやレクレドールの母でショウナンパンドラの母母。父トゥザグローリーは日経賞や日経新春杯の勝ち馬で、本馬とゲンパチルシファーが代表産駒。マイル重賞の上位常連だったが、年齢を重ねてズブくなって中距離に活躍の場をシフトしてきた。新潟大賞典に勝ったのが23年の5月で、それ以降は苦戦がつづいている。もう9歳を迎えてGI級相手となるとさすがに…。

距離◎ スピード○ 底力○ コース○

キングズパレス

 リバティハイツの全弟で、ランドオブリバティの半弟で、仏2000ギニー馬メイクビリーヴの叔父。母ドバウィハイツはイエローリボンS(米G1・芝10F)とゲイムリーS(米G1・芝9F)に勝った。キングカメハメハ×ドバウィだからパワー優位でオールラウンドな中距離血統で、差せるし捲れるしどこでも相手ナリに駆ける。裏を返せば際立った特長がないので2着が多いとも(通算[4-10-4-4])。レースがもつれた際に、立ち回りの巧さで食い込む余地がないとは言わないが…。

距離◎ スピード○ 底力○ コース○

※4月2日追記:キングズパレスは回避となりました。

コスモキュランダ

 母サザンスピードはコーフィールドC(豪G1・芝2400m)勝ち馬。近親にシャンペンS(豪G1・芝1600m)のゴーインディゴーなど。父アルアインはシャフリヤールの全兄で皐月賞と大阪杯に勝った。父を長手で重厚にしたような中距離馬で、クロスがヘイロー4×4とサーアイヴァー6×5・6だから中山で捲る脚もあり、AJCCは十八番のロンスパで見せ場タップリ。ただアルアインよりもスタミナ寄りのタイプで、2000の高速決着はちょっと辛いか。

距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

シックスペンス

 母フィンレイズラッキーチャームはマディソンS(米G1・ダ7F)勝ち馬で、クリプトクリアランス4×3とダンジグ4×4をもつ。近親にフラワーボウル招待S(米G1・芝10F)のピュアクラン、フリゼットS(米G1・ダ8F)のスカイディーバ。母父トワーリングキャンディはマリブS(米G1・ダ7F)勝ち。母が北米スピード血統だから俊敏で機動力抜群、父がディープ系で母父がキャンディライド系だから地力も秘める。大阪杯が最も勝ちやすいGIなのは疑いないところ。

距離◎ スピード◎ 底力◎ コース◎・・・

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望田潤

競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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