【皐月賞予想】近年はデインヒルの血が有力 過去5年の勝ち馬のうち4頭がダービーも連対

2025年04月13日(日) 18:00 20

中山芝内2000で行われるクラシック第一弾。ジオグリフがイクイノックスを好位から捲り差したように、コーナー加速力や機動力も問われるコースだが、近5年はジャスティンミラノ、ソールオリエンス、エフフォーリア、コントレイルと、日本ダービーでも連対するようなストライド型が勝つことが多い。器が適性を凌駕という結果になっているといえる。それでも中山内回りを立ち回れるような、マイラーっぽい小脚のきいたスピードがあるに越したことはない。最近の傾向でいうならば、24年1着ジャスティンミラノ(母父エクシードアンドエクセル)、2着コスモキュランダ(母母母父デインヒル)、23年1着ソールオリエンス(母母母父デインヒル)、3着ファントムシーフ(ダンジリ=プロミシングリードの同血クロス2×2)と、デインヒルの血を重視する手か。(解説:望田潤)

アロヒアリイ

 アドミラブルの甥で、アールドヴィーヴルのイトコで、母エスポワールはターコイズS2着。牝祖グレースアドマイヤは府中牝馬S2着で、子孫にヴィクトリーやリンカーンなど活躍馬多数。父ドゥラメンテは早逝が惜しまれるリーディングサイアー。サンデーサイレンス3×4、トニービン4×4と強力な父母相似配合で、まさに父と母を足して割ったようなイメージの中距離馬に出た。パワーと底力に富み、今のタフな馬場も合う。一雨あるようなら惑星以上。

距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

ヴィンセンシオ

 名牝名繁殖シーザリオの孫で、エピファネイア、サートゥルナーリア、リオンディーズの甥で、オーソリティのイトコ。母シーリアはJRA2勝(芝1800)。父リアルスティールはラヴズオンリーユーの全兄でフォーエバーヤングやレーベンスティールなどの父。キングマンボの全きょうだいクロス3×3など父母相似配合になっていて、パワーと機動力に富む中距離馬で中山内2000は合っている。シーザリオ牝系らしい難しさも垣間見せるが、ルメールさんなら任せて安心。

距離◎ スピード○ 底力◎ コース◎

エリキング

 ATCフライトS(豪G1・芝1600m)のファンスターの甥で、ATCオールエイジドS(豪G1・芝1400m)などに勝ったトファネやATCメトロポリタンH(豪G1・芝2400m)のノーコンプロマイズのイトコ。母ヤングスターはBRCクイーンズランドオークス(豪G1・芝2200m)勝ち。牝祖ユーザーフレンドリーは英オークス馬。母方が重厚な欧州血統のキズナ産駒で、地力と持続力に長けた馬。若駒Sや野路菊Sのような楽な追走にはならないだろうが、地力で対応する。

距離◎ スピード○ 底力◎ コース○

カラマティアノス

 サトノフラッグやサトノレイナスの甥で、母ダンサールはJRA3勝(芝2000)。母母バラダセールはアルゼンチンの3歳牝馬チャンピオンで、産駒に亜2000ギニーのルブルーズがいる。父レイデオロはダービーや秋天に勝ちサンライズアース、トロヴァトーレ、ウォーターガーベラなどを輩出。母譲りの持続力が光る中距離馬で、共同通信杯もゴールまでしぶとく脚を伸ばしていた。このハーツクライ的でハイペリオン的な末脚は中山より東京という気はするが…。

距離○ スピード○ 底力◎ コース○

キングスコール

 ウッドメモリアルS(米G1・ダ9F)勝ちベラミーロードの甥で、ロバートGディックメモリアルS(米G3・芝11F)3着ゴーンアウェイのイトコ。母父フランケルは14戦全勝の名馬で欧リーディングサイアー。父ドゥラメンテはタイトルホルダーやリバティアイランドを出す23年のリーディングサイアー。父と母父のイメージで、パワーのある中距離馬だが、スプリングSではフクノブルーレイクに捲られてしまったように内回りのコーナリングはもう一つ。そこをどうカバーするか。

距離◎ スピード○ 底力○ コース○・・・

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望田潤

競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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