新潟日報賞

2007年07月27日(金) 18:00

 2走前の長期休養明けの1戦は、いきなり東京1600mを前半5F57.7秒で飛ばして失速のタイキラファエロ。前回は除外されて関西に遠征し、乗り慣れていない騎手だったこともあり、中団でタメて不発。

 休み明けの2戦はリズムに乗れないでいるものの、今度は叩き3戦目。飛躍のきっかけになった2戦2勝の新潟の1600m。中間の動きも文句なし。復活に期待したい。

 休む前までは芝1600mは[4-0-0-0]。3歳12月のクリスマスCでは、5F通過56.6秒の超ハイペースを楽々と追走して抜け出し1分33秒2で3馬身差の圧勝。2着がニホンピロキース(小倉記念の伏兵)だった。

 やや一本調子な印象もあるが、それは同じストラヴィンスキー(その父ヌレイエフ)の産駒で、飛ばした安田記念を1分32秒3で2着したコンゴウリキシオーと同じ。同馬とはノーザンダンサーの3×4の配合パターンまで同じで、きわめて似たタイプでもある。

 一定の速いラップを踏みながら、高速決着に持ち込みたいのがタイキラファエロの理想のパターンといえるのは、一族のタイキブリザード(母同士が姉妹でいとこの間柄)ともかなり似たタイプとも考えられる。タイキブリザードはずっと詰めの甘さに泣いていたが、6歳春に安田記念を制している。

 ここは飛ばす馬不在。せいぜいヒシフェアレディが行く程度。タイキラファエロは自分のリズムで気分良く先行できそうだ。自分でペースを作ることも可能。

 ハンデ戦のこのクラスだから相手を絞ることは不可能だが、本線の1頭はようやく立ち直った新潟3勝のガッテンワン。タメてこそ良さの生きるカイシュウタキオンが2番手。

 8歳だが、この中間の動きが光るトーセンテンショウ(父トニービン)はぜひ相手に加えておきたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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