2008年01月23日(水) 17:50
この春のクラシック戦線をめざす今年の3歳世代。まだ、頭角をあらわすものはいない、これからだ。ここまでのステークスウイナーは、ことごとく名を異にしてきた。
年が明けてシンザン記念、京成杯と終わってどうやら今年は“戦国”の名前をつけることになるかもしれないと思った。“群雄割拠”ではない。どれかが抜け出してくるのではなく、どうなるか見当もつかない、そんな状況を頭に描いている。
その理由のひとつに、昨年夏の馬インフルエンザの影響を考える向きが多い。とにかく大事をとって仕上げのタイミングが遅れた馬が多かったことも事実のようで、それが尾を引いているとも言える。
また、それぞれの父馬も様々だ。種牡馬の世界も戦国時代に入っており、どれがどうなるものか見通しは立ちにくい。
ここまでこの世代のステークスは14レース終わっているが、外国産馬2頭を含む勝ち馬の父は12頭。フジキセキ、ジャングルポケットが、2頭のウイナーを出しているだけで、あとはことごとく異なっている。種牡馬も戦国時代なのだ。
さらにつけ加えれば、アグネスデジタル、フジキセキ、ジャングルポケット、アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、サクラバクシンオー、クロフネと7頭もの国内出走の種牡馬がいて、まさに日本の競馬が大きく動いていることを実感するのだ。
例年この時期にクラシックの下馬評が立つことは少ないが、それにしても、混沌の様相が見えている。2月に入り、共同通信杯、きさらぎ賞が終わってどういう状況になっているか。種牡馬たちへのイメージをどう描いていくか、クラシックやGI戦の見通しを立てることと大いに関係が強くなっていくようだ。
とにかく、今年はまだまだ分からない。多くの馬にチャンスがある。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。