GI馬育てる牧場 スタッフの半分は外国人

2020年02月03日(月) 21:40 0 8

競走馬の育成牧場「吉澤ステーブルWEST」。GIで6勝したゴールドシップなどを調教し、ファンに知られる存在だ。

牧場には約200頭の馬がおり、北海道の牧場などで人を乗せる訓練を終えた馬に実践的な調教をする。約80人のスタッフのうち40人ほどが、主に「技能」の就業ビザで来日した外国人。馬に乗っての調教から、用具の清掃までさまざまな仕事を担っている。

外国人が多く働く背景には、業界の深刻な人手不足がある。馬の育成には知識と技術が必要で、未経験者を気軽には雇えない。牧場の運営会社、吉澤ステーブル(北海道浦河町)は人材を育てる研修センターも運営するが、研修1回につき最大5人ほどしか集まらず、修了して働きだしても途中で辞めてしまう人がいる。

日本人の採用が理想ではあるが、人手不足が解消できないため、今後も外国人を積極的に採用する考えだ。

南米などは競馬産業が盛んな一方、低賃金で多くの人は馬の仕事だけでは生活できない。賃金の高い日本は魅力的に映る。日本側にとっても、馬の扱いに慣れ、真面目に仕事をする彼らは貴重な存在。

「億円単位の有力馬を任されるプレッシャーは大きいけど、給料は日本の方がいい。安全で暮らしやすいので、子どもにも日本で働いてほしい」と話す。

約5万5千円だった月給は、日本に来て約4倍になったという。「これからも日本で馬の調教に携わりたい。将来は自分で調教メニューを決められる責任ある立場になりたい」と夢を語った。

普段目にするニュースは、低賃金で違法に働かされていたり、苦しい生活を強いられたりするといった暗いものが多い。しかし、この牧場で働いている外国人たちは皆笑顔で、自分の仕事に誇りを持って働いていた。

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