【菊花賞】ウインガナドル しぶとさが大きな武器 異系交配で活力増強

デイリースポーツ

2017年10月18日(水) 08:20

 着々と準備を整えてきたウインガナドル(右は津村)

 「菊花賞・G1」(22日、京都)

 大舞台こそ血が騒ぐ。虎視たんたんと一発を狙うのはウインガナドルだ。父にステイゴールド、母の父にメジロマックイーンという、いわゆる“黄金配合”だが、5世代前までに同一の先祖を持たないアウトブリード(異系交配)でもある。持ち前のしぶとさを武器に、最後の1冠奪取といくか。

 黄金配合が三度、菊の大輪を咲かせるか。ウインガナドルの父はステイゴールド、母の父はメジロマックイーン。これは先輩菊花賞オルフェーヴルゴールドシップと同じだ。上原師はこう話す。

 「一時、黄金配合と言われたね。牧場が意識したかは聞いていないが、その意味で預かると決まった時から楽しみにしてました」。前述2頭と違うのは、母系にノーザンダンサーの血が入っていないこと。脚質も2頭とは正反対の先行型だ。

 それ以上に決定的な違いはアウトブリード(異系交配)である点。つまり、5代前までに同一の先祖を持たないのだ。アウトブリードは雑種強勢により、馬の活力、運動能力が増強されるという説もある。思えば、前2走内容はそれを裏付けるものかもしれない。

 ラジオNIKKEI賞は勝ったセダブリランテスに早めにかわされながら、反撃に転じて首差2着。初の古馬相手の新潟記念も、最後は差し返すファイトを見せて0秒1差4着だ。いい意味でのあきらめの悪さが、ガナドルの真骨頂といえる。

 師は「最初の頃は物見したり集中できずにいた。精神面が大人になったのが大きい」と目尻を下げた。「津村は手の内に入れている。馬は順調そのもの。自分のペースで運べれば逃げなくてもいいし、距離は問題ないと思う」。世代最強のレイデオロが不在で、確たる中心馬を欠くメンバー構成。異色の黄金配合ホースが、自慢の二枚腰で波乱を巻き起こす。

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