厩務員・今井千尋。追いかける騎手への夢

2021年09月03日(金) 07:12 0 0

ばんえい競馬の騎手を目指す弱冠20歳の厩務員・今井千尋さんに注目。仕事のやりがいや将来の夢などお話を伺いました。


北海道Likersライターyukko:厩務員として今井厩舎で働いていらっしゃいます。どんな時に仕事のやりがいを感じますか?

今井さん:やっぱり担当する馬が1着を獲るのは嬉しいです(もちろん怪我をしないことが一番ですが!)。そして何より、馬がかわいいです。

yukko:今井さんが担当していた馬に子どもが生まれたと聞きました。

今井さん:クイーンドリーマー(2019年引退)に子どもが生まれました。父親はナリタボブサップです。実は2年間くらい子どもができなくて「もう難しいのかな……」と思っていた矢先のこと。嬉しくて牧場(十勝管内)まで見に行きました!

yukko:お父様の今井茂雅調教師は立派な功績を残されていますね。騎手を目指すうえでお父様から影響を受けることはありますか?

今井さん:ありますね。私ができないことも父は簡単にやってのけてしまいます。どこが違うのだろうと父の仕事を観察していますが、まだまだ届かないです。父は馬の鍛え方が上手で、かなり影響を受けています。尊敬していますし、大好きです。

yukko:騎手試験を目前に控え、仕事との両立が大変なのではないでしょうか。厩務員の一日の仕事を教えてください。

今井さん:朝5時に起きて餌やり、厩舎の掃除、馬の運動などをします。11時くらいまで仕事をしたらお昼休憩です。餌やりは1日4回(朝、昼、夕、夜)あるので、馬の様子を見ながらやっています。19時に最後の餌やりをして一日が終わります。

yukko:今後の目標を教えてください。

今井さん:まずは試験に合格し、騎手として活躍したいです。憧れは鈴木恵介騎手。どんな馬もオールマイティーに乗りこなし、結果を出すところがかっこいいです。まさに馬を選ばない騎手。必要以上に馬を疲れさせないようにしているし、ペース配分も上手です。障害のとき砂に脚を取られて動けなくなる馬もいるのですが、そうさせない技術もすごいです。


今井千尋(いまい・ちひろ)。2000年、北海道帯広市生まれ。厩務員。幼いころから馬とともに育つ。開業25年目に歴代20人目となる通算1,000勝を達成した父・今井茂雅調教師は憧れの存在。現在は、ばんえい競馬の騎手を目指し日々奮闘中。

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