先週の新馬戦は目を疑うような除外頭数。中山芝1200mは14頭、中山ダート1200mは30頭ということで、数年前のこの時期だと考えられないような頭数。このあたりはスーパー未勝利が廃止された影響も大きいと思われる。
除外が多いのは短い距離だけではない。中山と阪神で7レースあった先週の新馬戦のうち、6レースで除外が出ており、すべて6頭以上の除外という状況。今週は東京、京都、新潟で全9レースの新馬戦が行われるだけに、除外頭数も落ち着くと思われるが、果たしてそうなるかどうかはフタをあけてみないと分からない。
【10月5日(土) 京都芝1200m】
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クラシックココア(牝、父
Fastnet Rock、
母Alberton Park、栗東・安田隆行厩舎)
9月6日生まれということで、南半球産。レースでは51キロで出走できるアドバンテージがあるものの「実質、2歳の3月くらいの成長度ですから、それでどこまでやれるか」と安田隆行調教師。通常の2歳馬との比較に多少の不安があるようだが、追い切りの動きを見れば、そんな不安を一掃できるくらいの時計をマークしている。
9月18日の坂路が4F51.4秒、9月26日の坂路が51.7秒ということで、2週続けて速い時計を出している。しかも2F25.0秒と終いしっかりした動きを見せながらの速い全体時計だから、脚力としては、通常の2歳よりも上と判断してもよいくらい。ここまで順調に進めることができており、あとはレースに行ってどうかだけ。鞍上は
北村友一騎手が予定されている。
【10月6日(日) 京都ダート1800m】
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ダノンアレー(牡、
父ディープインパクト、
母シスタリーラヴ、栗東・安田隆行厩舎)
2017年セレクトセール当歳にて、1億円で落札された
ディープインパクト産駒。母はカナダの古馬牝馬チャンピオンで、母系からはダートで活躍する馬が多く輩出されている血統。本馬に関しても「
パワーがあって、ダートに適性が高そう」と安田隆行調教師。
9月19日の坂路では
カレンモエと併せて遅れる内容になったが、4F53.0秒、2F24.8秒と速い時計をマークしており、遅れたのは相手が悪かっただけ。9月25日のCWでは
京都大賞典に出走予定の
ウラヌスチャームとの併せ馬でゴール前は遅れてしまったが、6F81.9秒、1F12.2秒。これも数字的には高く評価できる追い切りだった。それでも安田調教師は「まだ緩いところがあるし、現状でどんな走りを見せてくれるか」といった控えめな評価。ただ、9月27日にはゲート練習をこなして、水準以上の速さを見せていたし、スムーズなレースがイメージできる。
【10月6日(日) 京都芝2000m】
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ヒュッゲ(牡、
父ハーツクライ、
母ムーンライトダンス、栗東・
友道康夫厩舎)
2018年セレクトセール1歳にて、9000万円で落札された
ハーツクライ産駒。半兄に芝で6勝を挙げた
ムーンリットレイク(
父ディープインパクト)がいる。
本馬は7月10日にゲート試験を合格し、その後は一旦放牧へ出されて、8月30日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。週を追うごとに動きは良化していき、9月26日はレースでも騎乗予定の
岩田康誠騎手が跨って、6F82.3秒をマーク。前に
アンコールプリュ、後ろから
レッドアネモスというオープン馬に挟まれる併せ馬でも怯むことなく動けた点は高く評価したいところ。
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ディアスティマ(牡、
父ディープインパクト、
母スウィートリーズン、栗東・
高野友和厩舎)
サンデーレーシングにて、募集総額1億5000万円という
ディープインパクト産駒。母は北米のG1で3勝を挙げており、本馬が初仔となる。
9月19日の坂路では、古馬1勝クラスと併せて同入だったが、時計は4F52.1秒。1F12.3秒と終いもしっかり動けており、さすがといったところを見せている。9月25日の芝馬場では。
北村友一騎手が跨って、芝馬場で1勝クラスを追いかけて、最後はきっちりと同入。坂路でもトラックでも動けているという意味では、新馬向きの調整が続けられているといったところだろう。あとは実戦での走りに注目してみたい。
(取材・文:井内利彰)
2019/9/30 23:33
またまた、ディープ×米国G1牝馬 かよ!(笑)
こんなこと、もうかれこれ10年以上も続けて、その度々マスコミが取り上げるが、これまで満足に走ったためしが無いからな!
もっとディープ産駒以外に、目をつけろよ!