【スプリンターズS】ダノンスマッシュ機は熟した!安田厩舎2頭がレース史上初父子制覇狙う

デイリースポーツ

2020年09月29日(火) 07:00

 決戦に向けて着々と態勢を整えつつあるダノンスマッシュ(右)とダイアトニック

 「スプリンターズS・G1」(10月4日、中山)

 さあ、いよいよ秋のG1シリーズが開幕!秋の電撃戦において注目したいのは、何と言っても歴代最多3勝(G1に昇格した90年以降)を挙げる安田隆厩舎だ。20年送り出すダノンスマッシュダイアトニックは、いずれも12、13年に連覇を果たしたロードカナロアを父に持つ期待馬。最強のDNAを受け継ぐ2頭が、レース史上初の父子制覇を目指して躍動する。

 喉から手が出るほど欲しいタイトルだ。セントウルSでV発進を決めたダノンスマッシュ。重賞6勝馬で、現在の短距離界では誰もが認めるトップホースだが、唯一足りないのがG1の栄冠だ。岩本助手は「あと一歩、目の前のところに来ていると思うんですが。いい枠を引いたり、あとは運もあると思う。何とか父子制覇したいんですけどね」と、8度目のG1挑戦に懸ける思いは強い。

 前走は4番手から鮮やかに抜け出し、後続を1馬身差で封じた。「横綱相撲でしたね。千四、千六と使ったことでいい意味で余裕が出てきた。力みが取れたのはあると思う」と振り返る。3走前に千四の京王杯SCを逃げ切ったが、安田記念は同じ戦法で8着。ただ、その敗戦をしっかりと糧にするあたりが、数々の実績を残してきた実力馬たるゆえんだろう。

 ダイアトニックと担当馬2頭で挑む大一番だ。ともに自分が手掛けたロードカナロアの産駒。「素直にうれしいです。この仕事の醍醐味(だいごみ)だし、自分にとって財産。形に残して厩舎に貢献したい」と常に感謝の気持ちが胸にある。

 「順調に来ていますし、1度叩いていい意味でスッキリしました。体も気持ちもムキになっていないですよ」。機は熟した。今度こそ、G1制覇への扉を開いてみせる。

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