【ジャパンC】アーモンドアイ有終Vへ「トップコンディション」三冠馬2騎蹴散らす!

デイリースポーツ

2020年11月26日(木) 07:00

 美浦Wでの3頭併せで先着したアーモンドアイ(奥)=撮影・園田高夫

 「ジャパンC・G1」(29日、東京)

 世紀の一戦でも主役の座を譲るつもりはない。ラストランを迎えるアーモンドアイが25日、ルメールを背に美浦Wで最終追い切りを行った。5歳秋を迎えても、独特の弾むようなフットワークは健在。ここを勝てばキタサンブラックを抜き、歴代賞金王の座に立つ。3歳の無敗三冠馬2頭に貫禄を見せつけ、堂々と引退の花道を飾る。

 これが正真正銘の最終追い切りだ。ラストランを迎えるアーモンドアイの背中を、主戦ルメールはじっくりと味わっていた。「この馬に乗る時はいつも特別。最後の追い切りなので集中しました」。待ち構える取材陣のシャッター音をバックに、角馬場を経由して美浦Wに入った。

 メニューは3頭併せ。サトノエルドール(4歳3勝クラス)、ミッキーパンチ(3歳1勝クラス)の僚馬2頭を先に行かせて、最後方でじっくり待機する。徐々にピッチを上げながら、直線入り口で最内に進路を取った。馬なりのまま馬体を並び掛けると、残り100メートルで楽に突き抜けてフィニッシュ。5F67秒1-38秒0-12秒7を計時して、きっちり先着を決めた。

 ルメールは「最後はちょっとだけスピードを出したけど、無理せずに彼女のパワーをキープさせました」と説明。力を温存して本番に向かう算段を明かす。「前回は休み明けで80%。今回は国枝先生とスタッフがいい仕事をして、トップコンディションになった。99%ですね。テンションも上がらなかった。それも大事なポイント」と納得の表情を浮かべた。

 中3週での臨戦。今年の安田記念は中2週で2着に敗れたが、国枝師は「状態は良かったと思っている」と言い切る。「勝ったのがグランアレグリアだし、今思えば仕方ないかな。今回も体調が落ちていることはない」と仕上がりに不安のないことを強調した。

 もちろん最大のライバルは、3歳の無敗三冠馬2頭。鞍上は「すごくいい競馬をしているし、スピード、スタミナ、瞬発力を見せている。今年のジャパンCは難しいですね。誰が勝つか分からない」と素直な胸の内を明かすが、もちろん勝ちを譲るつもりは毛頭ない。「まだアーモンドアイは走りたい(という気持ちを持っている)。最後のレースでいい結果を出したい」。大団円へ、その瞳には有終Vしか映っていない。

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