3頭の外国馬の参戦、そのうちの1頭
ジャパンへの
武豊騎手の騎乗、4世代ダービー馬の集結、
コントレイルのラストラン、強いと評判の3歳世代から
シャフリヤール・
ユーバーレーベンのダービー/
オークス馬の参戦と注目ポイント満載となった2021年の
ジャパンカップ。
そんな頂上決戦をプロ予想家はどう見ているのか。今回は予想大会を勝ち抜き、独自の「展開指数」の使い手として活躍、質・量ともにハイクオリティな予想で支持を広げている「らん」氏に
ジャパンカップを展望してもらった。
■ハナを主張するような逃げ馬が不在
41回目を迎える
ジャパンカップですが、今年は外国馬3頭が参戦し例年よりも国際色豊かな、レース名に相応しい開催になりそうです。
今年は昨年の3冠馬
コントレイルを筆頭に、今年のダービー馬
シャフリヤールに
オークス馬の
ユーバーレーベン、更にはGIIを3勝している
オーソリティなど多士済々のメンバーが揃いました。
一方、外国馬3頭の中ではブルームが有力と見ます。今年7月の
サンクルー大賞(G1・芝2400m)を制しており、先日の
BCターフでは僅差2着と好走して存在感を示しました。日本でもお馴染みのムーア騎手の騎乗も魅力の一つでしょう。
さて、今年の秋競馬は3歳世代が目覚ましい活躍を見せていますが、注目はやはり
シャフリヤールが古馬の一線級相手に通用するのかでしょう。
月並みな解釈ですが、ダービーで接戦を演じた
エフフォーリアが
天皇賞(秋)を快勝したことを考えれば、斤量2キロ差も加味して十分通用すると考えています。万全の状態であれば、
コントレイルと互角の勝負も可能でしょう。
唯一懸念点があるとすれば、状態面だと思います。前走の
神戸新聞杯は、不良馬場での非常にタフな競馬でした。実際に出走した各馬が次走で軒並み敗れており、特に
菊花賞組は敗因に前走で不良馬場を走ったことによる疲労を挙げる陣営が多かったことも記憶に新しいかと思います。世代屈指の能力は認めつつも、取捨選択には最終追い切りで状態を細かくチェックする必要があるでしょう。
注目のレース展開ですが、出走予定メンバーを見渡してもハナを主張するような逃げ馬が見当たりません。前走で3番手から運んだ
キセキか、
凱旋門賞でも先行したブルームあたりが押し出されての先頭になりそうですが、いずれにせよスローペースが濃厚です。ある程度の位置を取れて、速い上がりに対応できる馬にチャンスがあると思います。
また例年のこの時期に比べると馬場が荒れ気味でやや時計がかかっており、高速決着に不慣れな外国馬にも十分出番がありそうです。中でも冒頭に触れたブルームに注目しています。
ディープボンドが勝ったフォワ賞(2着)では2番手から上がり33秒8の末脚を見せており、ここでも先団からこの脚が使えるようなら面白いと思います。
あとは各馬の追い切りや枠順などを考慮して最終結論を出したいと思います。
(文=らん)
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