【デイリー杯クイーンC】スタティスティクス 反撃へ上昇一途 府中の直線で真価発揮

デイリースポーツ

2022年02月09日(水) 06:00

 好気配が漂うスタティスティクス(撮影・石湯恒介)

 「デイリー杯クイーンC・G3」(12日、東京)

 21年アカイトリノムスメ、19年クロノジェネシスなど、多くのG1馬を輩出してきた出世レース。1勝馬が大半で難解だが、阪神JF8着からの反撃を期すスタティスティクスが面白い。2カ月ぶりとはいえ、ここに向けて態勢万全。広い東京で真価を発揮する。

 桜の大舞台をにらむスタティスティクス。成長に伴い、順調な上昇曲線を描き続けている。

 ハーツクライ産駒らしい、叩き上げのタイプだ。新馬戦で14着と大敗し、続く未勝利戦も5着に敗れた。金折助手は「追い切りでもハミの取り方がひと息で。スピードに乗らないし、これは時間がかかるかもと思った」と当時の様子を振り返る。

 ところが、約3カ月の休養効果で攻め馬の動きが一変。「行きっぷりが全然違った。これなら走れると感じた」。手綱越しから伝わった感触は実戦にも結びつき、復帰初戦の仁川千八で初勝利。直線の反応も良く、鮮やかな差し切りVだった。

 前走の阪神JFはバテた馬が邪魔になり、さばきづらい場所に入ったのが痛恨。馬場の外へ持ち出して猛追するも8着が精いっぱいだったが、上がり3Fはメンバー3位を記録し、「脚は見せたから。能力はある」と同助手は感心する。

 前走後は放牧を挟み、ここに照準を定めて調整を進めてきた。「小柄なのでソフトな仕上げだけど、気が良くて時計が出る。いい走りをするし、状態は変わらずいい」と仕上げ人。初の東京も「マイルだとゲートを出て仕掛けてついて行く感じなので、広い東京ならもう少しついて回れるのでは」と歓迎だ。長い直線を味方に持ち味を発揮する。

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