【エリザベス女王杯】75年の女王来日を末永く記念したい、「牝馬の菊花賞」創設

スポーツ報知

2022年11月10日(木) 07:00 5 31

2年前のエリザベス女王杯をラッキーライラックで制し、カップを手にするサンデーレーシング代表の吉田俊介氏

◆第47回エリザベス女王杯・G1(11月13日、阪神・芝2200メートル)

 1975年、来日されたエリザベス女王を競馬場へ招待できていれば―。一部では警備の問題が懸案事項となって、実現しなかったと言われている。ただ、今となっては、それでよかったのでは…と思いたくなる事の運びだ。

 1975年5月10日、京都9R・エリザベス女王御来日記念競走(11頭立て、準オープン)が行われ、福永洋一が騎乗したユウダンサーズ号が優勝した。日本中央競馬会(以下、中央競馬会)は優勝カップのレプリカと記念アルバムを、駐日英国大使館を通して、女王陛下に献上。これに対し、女王陛下から感謝の言葉をいただいた。

 ささやかであるが、日本のホースマンたちの気持ちが、競馬を深く愛するエリザベス女王に伝わったのかもしれない。話はこれで終わらなかった。中央競馬会の会内報「たてがみ」によると、「近代競馬の発祥地である国の女王陛下の御来日を末永く記念することはできないものだろうかということで、提起されたのが、女王陛下のお名前を冠した重賞競走の設定」という案だった。駐日英国大使館を通してバッキンガム宮殿に伝えられると、回答は次の2点だった。

 〈1〉女王陛下のお名前を冠することは差しつかえない。

 〈2〉女王陛下からカップを贈ることはできない。

 それなら本会でカップを調製し、文字を刻印することは可能だ。競走実現へ、中央競馬会と駐日英国大使館との間で、競走の名称とカップに刻印する文字について、交渉が行われた。

 「The Queen Elizabeth 2 Commemorative Cup Race」

 バッキンガム宮殿より了承があり、「エリザベス女王杯競走」が誕生した。11月中旬に京都競馬場の距離・芝2400メートルで行われる秋シーズンの4歳女王(現3歳)を決める「牝馬の菊花賞」として行われることが決まった。(編集委員・吉田 哲也)

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