【日経賞プレイバック】“穴男”江田照男騎手のイメージ定着 スタンドどよめいたテンジンショウグンの大激走

2023年03月24日(金) 20:30 6 11

98年日経賞で大波乱の主役となったテンジンショウグン(ユーザー提供:tuidghiuhjRhyurさん)

 現役屈指の“大穴ジョッキー”として知られる江田照男騎手。それもそのはず、JRA重賞通算29勝のうち、単勝2桁人気が9回もあるのだ。16頭立て16番人気のダイタクヤマトで逃げ切った00年のスプリンターズSネコパンチで大逃げを打ってまんまと押し切った12年の日経賞。印象的なレースは数多くあるが、江田照男=穴男のイメージを定着させたのは、最低人気のテンジンショウグンで鮮やかな差し切りを決めた98年日経賞だろう。

 当時のテンジンショウグンは単勝オッズが355.7倍、12頭立ての12番人気だった。それもそのはず、2週間前の阪神障害Sで10秒2差の9着に敗れ、これが前年の武蔵野S11着以来、実に10カ月ぶりの平地戦だった。それ以前の平地戦でも掲示板を外してばかり。買い材料が見当たらない状況だったのだ。

 しかし、テンジンショウグンは走った。道中は後方待機…というよりも付いて回るだけという感じだったが、勝負所で外からジワッと進出。手応え良く直線に向くと、脚色が衰えることなく、残り100mで1番人気のローゼンカバリーをかわす。そして、そのまま先頭でゴールを駆け抜けたのだ。

 3年5カ月ぶりの平地勝利で重賞初制覇。ほとんどの人が予想しなかった超伏兵の大激走に、スタンドがどよめいたことは言うまでもない。

 その後、テンジンショウグンは次走で天皇賞(春)に挑戦するなど、檜舞台を歩んだものの、4戦連続2桁着順で引退。日経賞の輝きを再び見せることはなかった。

 一方の江田照男騎手は51歳となった今でも現役。19年の函館スプリントSをカイザーメランジェで制して以降、JRAでは重賞勝利から遠ざかっているが、トレードマークとなっている半袖ピンクシャツで日々の調教をつけるなど、まだまだ元気いっぱいだ。願わくはもう一度、二度と重賞で大波乱を演出してほしい。

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  • KPダイちゃんさん

    2023/3/24 20:59

    テンジンショウグンと2着シグナスヒーローとの馬連が20万円を超える配当になった。

    今でこそ三連単馬券で10万円以上の配当は当たり前の様に見受けられるが
    当時はとても衝撃的だった記憶があります。

    とても心に残る1日になりました。

  • ぶっちぃさん

    2023/3/25 0:16

    この日経賞の前々走 東京障害特別を今はなき襷コース横で観戦してたら、落馬して空馬になったテンジンショウグンが目の前にたちどまりしばらく目が合ってしまった思い出が。江田騎手関係なくてスミマセン…。

  • エンケラドスさん

    2023/3/25 11:49

    この時は2着のシグナスヒーローから流していて、買っていなかったのがテンジンショウグンとアワパラゴンという障害帰りの2頭だけ。
    200円を惜しんで20万馬券を逃した生涯忘れる事のないレースです。

  • 伍長さん

    2023/3/25 7:12

    馬なり1ハロン劇場で、冗談で出走したら勝っちゃったみたいなネタにされたやつ

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