大幅な改装工事を終えて、22日に2年半ぶりの開催となるグランドオープンの日を迎えた京都競馬場。2万2525人の観衆が駆けつけ、売り上げは前年(昨年4月23日の阪神9日目)比で24・5%の大幅増と盛り上がりを見せた。“シン京都”の1日目を、戸田和彦記者が「見た」。
淀にファンの歓声が戻ってきた。グランドオープンを迎えた京都競馬場で注目を集め、そして盛り上げたのは
武豊騎手だろう。2年半ぶりに特別ファン
ファーレが鳴ってスタートした特別初戦の9R・
あやめ賞。
プッシュオンで直線一気を決めて“初勝利”は、「庭」と表する京都競馬場での通算1382勝目。決めるところで決める。さすがのひと言だった。
2年半の改修工事を終え、競馬ファンが待ち望んだ初日。朝8時半の開門時には新たになった『
ステーションゲート』『三冠ゲート』に2724人(早朝組182人を含む)が長蛇の列を作った。入場すると、すぐにスタンドに足を運ぶファンや、パドック付近に設置された
コントレイル像で記念撮影する人、記念グッズを発売するターフィーショップに並ぶ人とそれぞれが思い思いの場所へ向かっていた。
レースが始まると土曜とは思えないファンの多さ、熱気に驚いた。スタンド前のゲートがある芝2000メートル戦の1R、ファン
ファーレは普段とは違う厳かなムードすら漂った。発走直後の直線では、出走馬が盛大なファンの拍手に押され1コーナーへ。まるで重賞のようだった。6Rでは“京都未体験世代”の
今村聖奈騎手が初勝利でファンの歓声に笑顔で応えた。
イ
ベントも盛りだくさん。俳優の佐々木蔵之介がオープニングセレモニーや昼休みのトークショーに登場すれば、締めくくりはグランドオープンテーマソング「追い越していく星」を制作した人気バンド「東京
スカパラダイスオーケストラ」のライブ。緑の広場イ
ベントステージに約3000人のファンが集まり、音楽に合わせ大声援を送った。以前では考えられなかった風景。メンバーの谷中敦はステージ上で呼びかけた。「コ
ロナもあって、みんな我慢していた。これからは思い切り弾んで、お馬さんに負けないように走り抜けましょう」。“日常”が戻ってきたことも感じるグランドオープン初日だった。(戸田 和彦)
吉田隼騎手(1Rを7番人気の
ウィズユアドリームで勝利)「G1並みの圧を感じました。空気を読めず場違いですが、勝負ですから」
今村騎手(京都6Rを
ゲヴィナーで逃げ切り京都初勝利)「久々(2年ぶりの実戦)でしたが、陣営が丁寧に仕上げてくださっていて、ブランクを感じないレースができたと思います」
佐々木蔵之介(
JRA年間プロモーションキャラクター)「地元の京都で、このような記念すべき日に立ち会うことができ、光栄に思います。新しくきれいなコースを駆け抜けるサラブレッドの姿は美しく、感慨深い気持ちになりました」
2023/4/23 12:40
武豊騎手、880億円のお庭完成おめでとうごさまいます
たくさん遊び倒して下さい