「宝塚記念・Ｇ１」（２５日、阪神）　

　Ｇ１２勝目を狙うヴェラアズールは、意外な人物を背に、栗東ＣＷで最終リハ。前半は折り合いに専念して、ゴール前で末脚を伸ばす、６Ｆ８２秒２と軽めのメニューだったが、ラスト１Ｆは１１秒３の好時計をマークした。

　騎乗したのは福永技術調教師。前走のドバイワールドＣ時に現地で追い切りに乗っており、比較をしてほしいと渡辺師が依頼。快諾した福永師は「ドバイの時はすごく良かったから、その時と比べると…」と慎重な姿勢を見せつつも、「活気があるし、体調は良さそう。いい状態だと思う」と前向きに話した。

　前走は勝ち馬から９秒３差の１３着大敗。「ドバイのダートは合わなかったですし、レース内容を見ても、あの馬には忙しかったです。現状では芝の長いところが良さそう。ジャパンＣ覇者に恥じない競馬を」と反撃を誓う渡辺師。適条件でＧ１馬の威光を取り戻す。

　◆調教診断　ドバイでも調教をつけた福永師が手綱を取って折り合いピタリ。元来、スピード感を見せない馬だったが、直線の加速は目を引いた。当該週の追い切りでやや頭が高くなるのはジャパンＣ制覇時も同じで心配無用。３週連続で好時計を連発しているように仕上がりは万全で、あとは阪神内回りコースへの対応だけだ。