【秋華賞】ハーパー飛躍の時だ!CW単走で軽快ラスト1F11秒6、ルメール「タフな馬」

スポニチ

2023年10月12日(木) 05:23

CWコースで追い切るハーパー(撮影・亀井直樹)

 ◇厳選超抜リスト

 「厳選超抜リスト」は名門・友道厩舎がこん身の仕上げで送り込むハーパーを指名した。

 春のリベンジの思いを込め、3冠最終戦に臨む。桜花賞4着、オークス2着で悔しさを味わったハーパーの最終追いはCWコース単走。躍動感のある脚さばきでスピードに乗っていく。軽く仕掛けるとギアを切り替え、6F83秒8〜1F11秒6を刻んだ。稽古をつけた大江助手は「単走でやったのは、もうこれ以上チェックすることがなく、この馬自身の動きをつくるため」と意図を説明し「しなやかな動きで、こちらが思っている通りの反応でした」と満足げに振り返った。

 5日の1週前追いはCWコース3頭併せで、福永技術調教師を背にいっぱいに負荷をかけられた。時計は6F82秒6〜1F12秒0で目立たないが、直線は僚馬2頭に挟まれても自分の走りを崩さず、グイグイ伸びて突き抜けた。調教役を務める大江助手は「間に挟まれた時にどういったリアクションをするか、そこからしっかり頑張れるかを見たい」とテーマを掲げ「馬場状態が重かった中でも、しっかり走れていましたね」とうなずいた。走り方自体もひと夏を越して「背中からトモにかけてしっかりしたことで、体幹がブレなくなってきました。しっかり地面を捉え、スピードに乗りやすい重心になっています」と目を細める。見た目にも幅が出て、現時点で体重は前走時(468キロ)から20キロほど増えているという。心身の成長が陣営の手応えにつながっている。

 打倒リバティアイランドへ。桜花賞オークスでも手綱を取ったルメールは「一番のライバル」と意識しつつ、パートナーについては「タフな馬。そんなに切れないけど、ずっといいペースを維持できる」と特長を挙げた。18年にアーモンドアイを牝馬3冠に導いた名手が3冠阻止への策を練る。仕上がりは文句なし。ひと皮むけた走りで2冠馬にひと泡吹かせる意気込みだ。

 《オークス2着馬が2年連続制覇中》オークス2着馬は過去10年で6頭が出走。一昨年アカイトリノムスメ、昨年スタニングローズと連勝中だ。スタニングローズ紫苑Sの勝利をステップに参戦したがアカイトリノムスメハーパーと同じくオークスから直行だった。また、友道厩舎は過去7頭を起用し、08年8番人気2着ムードインディゴ、12年2番人気2着ヴィルシーナ、16年3番人気1着ヴィブロスと3頭が馬券絡み。ハーパーが厩舎の先輩に続くラスト1冠獲りを目指す。

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