「東スポ杯2歳S=シャンパンマーク」「マイルCS=レッドモンレーヴ」今週は蛯名正厩舎の注目2騎が大仕事/トレセン発秘話

東京スポーツ

2023年11月16日(木) 18:01

マイルCSに出走予定のレッドモンレーヴ(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 今年で開業2年目の蛯名正義調教師。ジョッキー時代の実績は言わずもがな。数々の名馬を駆りビッグレースを制してきた。一方で調教師として成功できるかは未知数でもあった。実際、過去には何人ものレジェンドジョッキーが厩舎を構えてきたが、現役時代ほどの成績を残せなかったケースも少なくなかったからだ。

 が、しかし。ここまでの蛯名正厩舎の成績を振り返ると、そんな心配は全くの杞憂だったと言えそうだ。開業年の11勝から、今年はすでに17勝と大きく数字を伸ばし、5月にはレッドモンレーヴでGII京王杯スプリングCをV。早くも重賞初制覇を達成した。まさしく順風な船出と言っていいだろう。

 そして、今週は2023年の蛯名正厩舎にとって“ハイライト”となりそうな予感がする。土曜(18日)東京のGII東京スポーツ杯2歳S(芝1800メートル) にシャンパンマーク、日曜(19日)京都のマイルCS(芝外1600メートル)にレッドモンレーヴと、ともに人気の一角を占めそうな有力馬を送り出すからだ。

 まずは何といっても東スポ杯。ジョッキー時代にはジョウテンブレーヴスムースバリトンナカヤマフェスタイスラボニータで計4勝も挙げている。そんなレースに、開業2年目にして管理馬を送り出すのだから…やはり相当に縁がある。

 初戦は上がり3ハロン33秒1という出色の決め手を発揮しての差し切り勝ちで、蛯名師が「期待通りの勝ちっぷり」と目を細めれば、番頭格の津曲助手は「動きが良くなって、デビュー前以上の気配」とさらなる上積みをアピールしている。

 ちなみに前出の“33秒1”は東京芝2000メートルの新馬戦における歴代最速タイの数字。今年のNHKマイルCを制した半兄シャンパンカラーに続く“大仕事”に期待がかかる。

 マイルCSレッドモンレーヴもチャンスは大。休み明けの前走GII富士Sは「気難しい面があるので、そこを考慮しつつ、うまく気持ちを乗せながら」(蛯名師)の調整。それでいて実戦ではメンバー最重量の58キロを背負って2着。改めて性能の高さをアピールした。

「実戦を一度使って体に張りが出てきたし、心肺機能も良くなった。型通りに良化しています」

 春の安田記念では6着に敗れたが、当時の上位5頭のうち3頭が出ていない組み合わせ。初の京都コースが吉と出るようならば…逆転があっても不思議はない。

(美浦の飲ンフィクション野郎・藤井真俊)

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