「カペラＳ・Ｇ３」（１０日、中山）

　「騎乗依頼の声を掛けてもらって、ありがたいよね」

　美浦の調教スタンドで温和な笑みを見せるのは、カペラＳにリュウノユキナで挑む柴田善臣騎手（５７）＝美浦・フリー。現役最年長ジョッキーであり、勝てばレース当日は５７歳４カ月１１日で、横山典が持つＪＲＡ重賞最年長勝利記録（５５歳６カ月１８日）を更新する。「岡部さんはすごいと思っていたけど、いつの間にか追い越してしまったよ」と５６歳で引退したレジェンド・岡部幸雄元騎手の名を出して謙遜する。

　コンビを組むリュウノユキナは今年で８歳になるが、前走のＪＢＣスプリントで３着と健在ぶりをアピールした。「馬もこの年になるとキープするのは難しいけど、そこはうまく保っている」とパートナーに衰えのないことを強調した上で、「このような機会をもらったし、いい結果を出してそれに応えたいよね。ベテランコンビで頑張りますよ」と意気込む。昭和の競馬記者の一人としても、ぜひ頑張ってほしいと思っている。（デイリースポーツ・小林正明）