イクイノックスとアーモンドアイ、歴代賞金トップ2の“夢配合”実現へ 再来年にもG1・15勝41億円ベイビー誕生

スポーツ報知

2023年12月17日(日) 06:15

カクテルライトに照らされた引退式で悠然と歩くイクイノックス

 ジャパンCでG1・6連勝を飾り、総獲得賞金歴代1位など輝かしい競走成績を残したイクイノックス(牡4歳、美浦・木村厩舎)の引退式が16日、中山競馬場の全レース終了後に行われた。同日付けで競走馬登録を抹消された同馬について、ノーザンファームの吉田勝己代表は最強牝馬アーモンドアイ(牝8歳)との配合を明言。新たな夢の結晶が早ければ25年春にも誕生することになった。

 イクイノックスはすっかり暗くなった17時前にターフへ登場。中山競馬場には入場人員の7割近い約1万6000人のファンが、最後の雄姿を見守るために残っていた。拍手と歓声に包まれながら、カクテルライトに照らされたスタンドの前を約3分。堂々と、ゆったり歩いた。「夢の中にいたような凝縮した2年間でした」と木村調教師。愛馬と歩んだ現役生活を感慨深げに振り返った。

 今後も競馬ファンの視線を集める存在になる。すでに、種付け料が新種牡馬としてはディープインパクトコントレイルの1200万円を大きく超える史上最高額の2000万円となることが決定。ノーザンファームの吉田勝己代表は「アーモンドアイにつけざるをえないでしょう」と同牧場が所有する獲得賞金歴代2位の名牝との“夢配合”を明言した。

 早ければ再来年にもG1・15冠の約41億円ベイビーが誕生することになりそうだ。この2頭の主戦を務めたルメールも「アーモンドアイイクイノックスの子供はまた世界一になります」と期待に胸を膨らませる。

 さらに、吉田代表は「世界中からオファーがきますよ。サンデーの血は今すごいからね」とキッパリ。国内外問わず注目度が高いことを示唆した。夢の続きを次世代に託すべく、漆黒の最速馬は静かにターフを去った。(角田 晨)

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