悲願・波乱・圧勝…キャラの異なるメジロの同期 「ライアン・パーマー・マックイーン」の宝塚記念“3連覇”

2024年06月11日(火) 07:00

93年の宝塚記念はメジロマックイーンが制した(c)netkeiba

 90年代の競馬はメジロ軍団が存在感を放っていた。とりわけ中長距離戦に強く、メジロマックイーンを筆頭にGI戦線を沸かせる馬が数多くいた。そこで今回は91年から93年にかけての宝塚記念3連覇を振り返りたい。

 87年生まれのメジロ軍団は、とりわけタレント揃いだった。最初に頭角を現したのはメジロライアンだ。90年のクラシックは皐月賞が3着、日本ダービーが2着、菊花賞が3着。その後も有馬記念オグリキャップの2着、そして天皇賞(春)は同期のメジロマックイーンの4着と涙を飲み続けたが、6度目のGIチャレンジとなった宝塚記念で歓喜の瞬間が訪れた。早めの進出から4角で先頭に立つと、外から迫るメジロマックイーンを抑えて先頭でゴール。横山典弘騎手の力強いガッツポーズが、ここまでの道のりの長さを感じさせた。

 翌92年はメジロパーマーが波乱を呼んだ。前年秋には障害でも勝利を挙げていた個性派。この年の春に平地に戻ると、前走の新潟大賞典で重賞制覇。そして3回目のGI参戦となったのが宝塚記念だった。単勝23.1倍の9番人気だったが、得意の逃げに持ち込み、快調に飛ばす。勝負所で後続との差を開くと、直線半ばでは独走態勢。追ってくる1番人気のカミノクレッセを3馬身抑え、悠々とゴールを駆け抜けた。ラスト2Fは13秒3、14秒0を要したが、山田泰誠騎手の積極的な騎乗が勝利を呼び込んだ。

 そして93年は真打ち・メジロマックイーンだ。前走の天皇賞(春)ではライスシャワーに敗れたものの、単勝1.5倍の圧倒的1番人気に支持された一戦。レースは横綱相撲だった。好位から早め早めの立ち回りで、4角では外から先頭に立つ勢い。ただ1頭、ラチ沿いに進路をとったオースミロッチが場内を沸かせたが、これをきっちり捕らえると、追ってきたイクノディクタスも1馬身3/4抑えてフィニッシュ。4つ目のGIタイトルを獲得した。

 アイドル的な人気を誇ったライアン、グランプリで2回も波乱を呼んだパーマー、そして長く王者として君臨したマックイーン。30年以上前にターフを沸かせた同期3頭の走りは、多くのファンの脳裏に刻まれているに違いない。

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