コントレイル殿堂入り 昨年1票差落選から満を持して 前田晋二オーナー「光栄とともに感動」

デイリースポーツ

2024年06月05日(水) 06:00

 史上3頭目の無敗3冠を達成したコントレイル=2020年10月25日・京都競馬場

 JRAは4日、20年に史上3頭目となる無敗3冠を達成したコントレイル(牡7歳)と、04年にNHKマイルC&ダービーの変則2冠を制したキングカメハメハ(牡)の2頭が顕彰馬に選出されたと発表した。コントレイルは選出対象となった昨年は1票届かず涙をのんだが、2年目できっちり“リベンジ”を果たした。また、キングカメハメハはノミネートから19年目で待望の受賞となった。なお、今年から選出対象となり注目されていた“障害の絶対王者”オジュウチョウサン(牡13歳)は102票(得票率58・0%)で必要得票に届かず、来年以降に持ち越しとなった。

 晴れて殿堂入りがかなった。無敗3冠馬コントレイルが顕彰馬に選定。昨年は得票率74・9%とわずか1票に泣いたが、今年は投票者176票中152票(得票率86・4%)を集め、選出に必要な投票者数の4分の3以上(132票以上)という条件を楽々とクリアした。

 前田晋二オーナーは「光栄に存じますとともに感動いたしております。現役時代の大半を無観客や制限のあるなかで過ごしたコントレイルでしたが、顕彰馬として後世に語り継がれ、多くの競馬ファンの記憶に残していただけると幸いに存じます」とコメント。

 現役時代に管理した矢作師も「非常に光栄です。昨年がまさかの選出漏れでしたので、まずはホッとしています。コロナ禍の暗い日常に、輝く光をもたらしてくれた英雄でした。今後は子どもたちがその夢の続きを見せてくれると期待しています」と喜んだ。

 ラストランとなった21年ジャパンCを勝利で飾り、社台スタリオンステーションで種牡馬入り。23年の当歳セレクトセールでは『コンヴィクション2の23』がセール史上3位となる5億2000万円(税抜き)で落札されるなど、注目を集めた。産駒は25年にデビューを迎え、祖父ディープインパクト、父コントレイルに続く、3代にわたるクラシック3冠制覇達成にも期待がかかる。

 ◆顕彰馬制度 中央競馬の発展に特に貢献のあった馬の功績をたたえ、後世に伝えるため84年にスタート。記者(記者クラブ歴10年以上、各専門紙代表者3人)による投票(記者1人あたり最大4頭)が行われ、投票者数の4分の3以上の票を得た馬が選出される。

 投票対象は中央競馬の競走馬登録を受けており、競走成績が特に優秀などの条件を満たし、なおかつ近20年(今年は03年4月1日〜23年3月31日)に登録が抹消された馬。

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