【ラジオNIKKEI賞】ショーマンフリート華麗に変身!手塚師「これまでと全然違う」

スポニチ

2024年06月27日(木) 05:30

追い切るショーマンフリート(撮影・村上大輔)

 今週末から福島&小倉が開幕し、中央競馬は本格的な夏モードに突入する。夏の福島の名物3歳重賞「第73回ラジオNIKKEI賞」の最終追いでは名門・手塚厩舎の期待馬ショーマンフリートが美浦Wコースで絶好の動きを披露。

 「今日の動きはこれまでと全然違う。全身を使って走れるようになった。いいですよ、楽しみだね」。手塚師も思わずうなるショーマンフリートの最終追いだった。Wコースでラストレガシー(2歳新馬)、レイヤードレッド(同未勝利)を約8馬身前に置いてスタート。道中はゆったりしたフットワークで折り合い重視。直線に入ると迫力満点の伸びで最内から僚馬2頭をあっという間に抜き去った。6F83秒8〜1F11秒6をマーク。馬なりのまま楽々と2馬身先着した。

 先週は宝塚記念2着で復活をアピールしたソールオリエンスの最終追いパートナーを務めた。最後まで互角の脚色で先輩皐月賞馬に食い下がった。「ソールオリエンスと併せても問題ないと思っていた。それくらい具合がいい。元から動く馬でジョッキーが乗っていたらもっと動いていたと思う。十分、勝ち負けになる」と指揮官。確信があったからこそ厩舎のエースの調教パートナーに指名した。

 初コンビを組む菅原明は宝塚記念でG1初制覇を成し遂げたばかり。2週前追いでコンタクトを取り好感触を得た。「(手塚)先生から状態がいいと聞いていて、その通りだった」と納得の表情。全2勝はいずれも好位から抜け出す正攻法。「前にいけるのはプラスだし開幕週なので積極的に運びたい」と意気込む。

 6年前には厩舎の代表馬フィエールマンがこのレース(2着)をステップ菊花賞を制覇。厩舎初の牡馬クラシックVへとつなげた験のいい舞台でもある。指揮官は「春先は熱発があり状態は良くなかった。今は馬が自信を取り戻してきたし、寒い時季より暑い時季の方が走るタイプ。非常にいい状態でレースを迎えられる」と自信満々。秋の大舞台へ向け、ここは通過点にしたい。

 《手塚師好相性レース》手塚師はラジオNIKKEI賞との相性が良く、堀師、木村師と並び現役最多2勝をマーク。05年Vコンラッドは08年ダイヤモンドS2着、17年Vセダブリランテスは18年中山金杯を制するなど、後に古馬路線でも活躍。また18年2着フィエールマンは同年菊花賞、19、20年天皇賞・春連覇とG1・3勝。ショーマンフリートもここでの好走を足掛かりに偉大な先輩馬の軌跡をたどるか。

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