海外でも天国と地獄味わったシャドウゲイトと田中勝春

スポニチ

2024年07月19日(金) 05:20

07年シンガポール航空国際Cを勝利した直後のシャドウゲイトと田中勝春騎手(撮影・平松さとし)

 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末のメインレースは中京記念(G3)。11年より以前は2000メートルの競走だった。そんな中距離戦だった10年に勝利したのがシャドウゲイト(美浦・加藤征弘厩舎)。当時、8歳という古豪ながら、トップハンデの57・5キロを克服し、見事に先頭でゴールに飛び込んでみせた。

 騎乗したのは田中勝春騎手(当時)。現在、技術調教師として来春の開業を待つ彼と、シャドウゲイトとのコンビは、海を越えた海外でも天国と地獄を味わった盟友だった。

 この中京記念からさかのぼること、実に3年。07年にシンガポールで行われたシンガポール航空国際C(当時G1)に、彼らは挑んだ。現在では既に競馬そのものの廃止が決まったシンガポールだが、当時は国際G1レースがあった時代。日本でのG1勝ちはなかったシャドウゲイトだが、果敢に挑むと2着のコスモバルクと共に日本馬のワンツーフィニッシュ。中距離戦における日本馬の強さを証明してみせた。鞍上の田中勝春騎手は前月にヴィクトリー皐月賞を勝ったばかり。「ヤマニンゼファー(92年安田記念V)からヴィクトリーまで時間がかかったのに、またすぐに勝てるとは。しかも海外で!」。満面の笑みでそう語った。

 帰国後は勝ち星から見放されたものの、シンガポール以来、3年ぶりの勝利となったのが冒頭で記した中京記念だった。こうして復活した古豪は、再び海を越える。3年ぶり2度目の勝利を目指し、シンガポールに降り立ったのだ。

 現地到着後も至って順調で「暑い方が好き」と語る田中勝春騎手も終始リラックスした表情。2度目の大仕事は十分あると思えたが、まさかの結果が待っていた。発走を間もなくに控え、ゲートに入ったシャドウゲイトだが、ここで後ろ扉をキック。「その際、外傷を負った」という発表でまさかの除外になってしまったのだ。

 当時より距離が短縮され、今年は小倉が舞台となる中京記念だが、海外のレースにつながる馬が出走するのだろうか。注目したい。 (フリーライター)

関連情報

みんなのコメント

フィルタ

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・報告・コメント非表示の使い方
  • 非表示・報告をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 非表示・報告をクリックし「このコメントを通報する」を選択することで運営会社に申告できます。
  • ※報告内容について、削除等の処置をお約束するものではありません。確認を行った結果、違反が認められない場合は削除などの措置は行わない場合もあります。なお、報告に対する個別の回答は行っておりません。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

新着ニュース

競輪を手軽に楽しもう!netkeirin

ランキング

      ニュースを探す