【WASJ】モレイラ逆転優勝 短期免許取得条件クリア「認識はあった。来年も再来年も戻ってきたい」

デイリースポーツ

2024年08月26日(月) 06:00

 馬上でガッツポーズするモレイラ

 「WASJ」(25日、札幌)

 初日5位タイだったジョアン・モレイラ騎手(40)=ブラジル=が最終戦で1着に入って計64ポイントとし、逆転で15年以来2度目の優勝を飾った。2位は55ポイントで武豊騎手(55)=栗東・フリー、3位は51ポイントで坂井瑠星騎手(27)=栗東・矢作=が入った。団体対抗戦はJRA選抜が237ポイント、WAS選抜(外国人&地方騎手)が216ポイントで、JRA選抜が15年の初開催から8回連続で勝利した。

 ラストの一撃で勝負を決めた。優勝するには勝つしかない最終第4戦。馬場の外めからモレイラが豪快に追う。鮮やかに差し切ると、馬上で何度もガッツポーズを繰り返し、喜びを爆発させた。

 15年の初優勝以来、2度目となる表彰台の頂点。「とにかく楽しみたいと思っていました。いい結果を残せて良かった。馬が私にサプライズというか、力を出してくれてうれしく思います」と笑みを浮かべた。

 今春、短期免許期間中にステレンボッシュ桜花賞こそ制したが、次回の免許取得条件となるG1・2勝は満たせなかった。しかし、そんなモレイラにビッグチャンスが転がり込む。WASJに今シリーズから“5位以内で来年の短期免許取得条件を満たす”条項が追加され、「5位以内に入りたい。新しい基準をクリアしたい」と戦前から意気込みを語っていた。

 5位どころか、優勝での一発回答。自らの手で短期免許の権利をつかみ取り、「いつも頭の片隅にあり、考えながら乗っていました。認識はあった。来年も再来年も戻ってきたいと思います」と喜んだ。今期は体が悲鳴を上げ、母国ブラジルで今までの3分の1にレースを絞るなど、コンディションを戻しながらのシーズンだった。苦しんだ“マジックマン”が北の大地で完全復活を果たした。

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