【紫苑S】ボンドガール 正攻法で重賞V決め秋華賞へ加速だ 課題はスタートも“レジェンド”武豊に全権委任「距離は大丈夫」

デイリースポーツ

2024年09月05日(木) 06:00 7 26

 シャープな伸びを披露したボンドガール(撮影・園田高夫)

 「紫苑S・G2」(7日、中山)

 札幌でのクイーンS2着からの転戦となるボンドガールが4日、美浦Wで最終追い切り。単走でしまい重点にシャープな伸び脚を披露し、目下の体調の良さを伝えた。スピードが魅力のダイワメジャー産駒とあって、今回の課題は初の2000メートル。頼れる“レジェンド”武豊とのコンビで勝利をつかみ、最後の1冠・秋華賞獲りへ名乗りを上げる。

 薄暗さの残る開門直後の美浦W。午前5時20分に登場したボンドガールが、馬場の外めを単走で駆け出した。3角手前からピッチを上げて、直線に向くと平塚助手がハンドライドで気合を注入。力強く四肢を伸ばし、最後まで集中力を持続して鋭くゴールを貫いた。

 6F88秒1-36秒5-11秒9。ラスト3Fは12秒5-12秒1-11秒9の加速ラップを刻んだ。動きを見守った手塚師は「いつも通りです。半マイル51秒ぐらいで。息は相変わらず悪いですけど、それは2歳の頃から。今回はレースを使ってからちょうどいい間隔ですしね」と順調な仕上がりに目を細める。

 ハイレベルの新馬戦を快勝して一躍、クラシック候補に名乗りを上げた高額馬も、重賞では2着3回があるものの、いまだにノンタイトル。前走のクイーンSでは、これまでにない“追い込み”の策で2着と新味を見せたが、胸を張って西下するためにも、やはり手土産は必要だろう。

 課題を問われて「スタート」を挙げた指揮官は「二千が初めてですし、どういう競馬になるか。開幕週だけに後ろからでは厳しい。スタートは肝心」と口元を引き締める。そのあたりは武豊の手腕に全権委任。「ジョッキーは“距離は大丈夫”と話していたし、(開幕週だし)前走のような立ち回りにはならないだろうからね。まあ、そのあたりは分かっていると思うので」。最後の1冠は譲れない。正攻法の競馬で勝利をつかみ、堂々と本番へ歩を進める。

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