【セントライト記念】重賞級の底力示したヤマニンアドホックが2か月半の休養期間で成長加速

スポーツ報知

2024年09月11日(水) 06:30

崩れ知らずのヤマニンアドホックはさらに成長

◆第78回セントライト記念・G2(9月16日、中山競馬場・芝2200メートル、3着まで菊花賞への優先出走権)

 菊花賞トライアルの第78回セントライト記念(16日、中山=3着まで優先出走権)で、開業4年目の辻哲英調教師(44)=美浦=がヤマニンアドホックと初タイトルを奪いにいく。厩舎の重賞挑戦は7度目で、牡牝3冠のトライアル重賞は初参戦だ。

 昨秋のデビューから5戦ですべて3着以内のノヴェリスト産駒。どの相手でも堅実に走るが、能力を誇示したのが前走のラジオNIKKEI賞。道中かかりながらの追走で並の馬ではそこで体力を消耗してしまうが、直線に入ると前をぐいぐい追いかけ0秒2差の3着に食い込み、重賞級の底力を証明した。辻調教師は「ハイペースの中で引っかかっていたけど、それでも最後は伸びてきていました。やはり力はあると思います」と手応えを得た一戦だ。

 データも後押しする。同レースは過去5年、ラジオNIKKEI賞組が3勝と好相性。この時期の3歳馬にあって、前走からの2か月半の休養期間が、成長を加速させていることは間違いない。

 上昇カーブを描いてきた。5日の1週前追い切りは、主戦の津村を背に美浦・Wコースで5ハロン66秒1―11秒5としまい鋭く伸びて、併走馬に2馬身先着する抜群のパフォーマンス。10日は坂路を上った後、Wコースを軽快な動きで周回し、「少しずつ落ち着きが出てきた」とトレーナーは成長を感じ取っている。

 今後はここの結果次第で決まる。「まずは一戦一戦。しっかり力を出せる状態に仕上げたい」。進むべき道は、自ら切り開いていくつもりだ。(松末 守司)

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