秋の京都開幕メインに春
グランプリホースの登場だ。「第59回
京都大賞典」の追い切りが2日、栗東トレセンで行われ、
宝塚記念覇者
ブローザホーンは主戦の菅原明を背に軽快な脚さばきで坂路を駆け上がった。相性がいい京都で秋初戦を迎える。
G1馬の背中には美浦から駆けつけた菅原明の姿があった。
宝塚記念覇者
ブローザホーンは坂路で
メテオリート(4歳3勝クラス)と併せ馬。リズム重視の入りから我慢の利いた走り。馬なりのまま4F56秒3~1F13秒4を刻んだ。僚馬に半馬身ほど遅れたが余力十分で脚取りは軽快。数字以上のスピード感があった。鞍上は「前に馬を置いて、いつも通りの感じ。あまり調教は動くタイプではない。
宝塚記念の時と比べると、そこまで大きな変化はなく、いい状態で臨める」と納得の表情を浮かべた。
前走の
宝塚記念は発走と同時に地面を叩きつけるような激しい雨が降った。11番手から直線で外ラチ沿いに進路を取ると、重馬場で上がり3F34秒0(最速タイ)をマーク。良馬場並みの末脚で大外一気を決め、春の
グランプリホースに輝いた。「とてもスタミナが豊富。馬場が合うと思っていたし、自信を持って乗りました」と振り返る。
夏は北海道新ひだか町のノルマンディー
ファームで英気を養った。先月5日、栗東に帰厩。吉岡師は「夏場(牧場に)見に行った時は暑さに対応していた。北海道から帰って来て、春と違う点はカイ食いが良くなっている」と体質の強化を強調。母系は遅咲き。競走馬として完成されつつある。
昨年の当レースは心房細動で競走中止となったが、同舞台で行われた今年1月
日経新春杯は中団から差し切りV。京都芝は【3・1・0・1】で競走中止を除けば
パーフェクト連対。指揮官は「距離の融通が利くし馬場も問わない。どの展開にも対応できるのが強み」とセールスポイントを挙げた。
馬体重420キロ台の小柄で重量59キロ。決して楽な条件ではないが、
グランプリホースとして恥ずかしい競馬はできない。夢が膨らむ下半期。大目標の
有馬記念に向け、好スタートを切る。
≪
宝塚記念組好成績≫
宝塚記念勝ち馬で同年の
京都大賞典を制した馬は93年
メジロマックイーン、00年
テイエムオペラオー、15年
ラブリーデイと3頭いる。過去10年(21&22年阪神開催含む)、前走・
宝塚記念組は【4・3・6・14】の成績で連対率25.9%、複勝率48.1%。中でも同ローテで1番人気に支持された馬は全て【2・2・2・0】と3着以内に好走している。
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