今年こそ偉業達成なるか BCクラシック日本馬挑戦史

2024年10月30日(水) 07:30

昨年は惜しくも2着となったデルマソトガケ(c)netkeiba.com

「ダート競馬最高峰」と呼ばれる米G1・ブリーダーズカップクラシックにはこれまで延べ7頭の日本馬が挑戦してきた。しかし、昨年のデルマソトガケの2着が最高着順で、未だに未勝利。今年はウシュバテソーロデルマソトガケフォーエバーヤングの3頭が参戦予定。今年こそ偉業達成となるか。その前に、この機会にこれまでの日本馬の挑戦を振り返りたい。

 初参戦は96年だった。チャレンジャーは同年の安田記念で2着だったタイキブリザード。2年後にタイキシャトルで仏G1・ジャックルマロワ賞を制する藤沢和雄調教師&岡部幸雄騎手のゴールデンコンビだったが、2年7カ月ぶりのダート戦も堪えたのか、最後方ままの13着に敗退。翌97年も挑戦したが、勝ち馬から大きく離された6着に沈み、世界の壁を痛感することとなった。

 その12年後、藤沢和雄調教師はカジノドライヴで再び海を渡った。同年の米G2・ピーターパンSの覇者。2週前の条件戦を快勝し、期待を集めた一戦だった。しかし、好スタートからハナを奪ったものの、4角から徐々に後退。まさかの最下位に敗れ、無念の出走取消となったベルモントSの悔しさを晴らすことはできなかった。

 そして史上初の複数頭の参戦、かつ勝利に最も近づいたのが昨年だった。国内で1番人気の支持を集めたウシュバテソーロはいつものように最後方から。向正面から徐々に押し上げたが、直線では伸びを欠いて5着。一方、7番人気だったデルマソトガケが意地を見せた。C.ルメール騎手に導かれ、積極的に4番手を追走。渋太く脚を使い、もしかしたら…と思わせたものの、ホワイトアバリオ(White Abarrio)に1馬身届かず2着。惜しくも戴冠を逃したのだった。

 今年も日本から精鋭3頭が挑む。日本競馬史に新たな1ページを刻むことを期待したい。

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