【JBCスプリントレース後コメント】タガノビューティー石橋脩騎手ら

ラジオNIKKEI

2024年11月04日(月) 20:30

4番人気タガノビューティーが勝利!(c)netkeiba、撮影:稲葉訓也

 4日、佐賀競馬場(晴 良)で行われた第24回JBCスプリント(1400m)は4番人気タガノビューティー(JRA)がゴール前の猛烈な追い比べを制して、悲願のタイトル獲得を果たした。向正面で位置を一気に上げて先行集団に取り付き、直線は内を通って伸びた3歳馬チカッパ(JRA)とのマッチレース。激しい追い比べをハナ差制した。勝利騎手は石橋脩。勝ちタイムは1分26秒8だった。

 1番人気チカッパ(JRA)が2着、1馬身2分の1差の3着は7番人気アラジンバローズ(兵庫)。連覇を狙ったイグナイター(兵庫)は4着だった。

 タガノビューティーは北海道新冠町の新冠タガノファームの生産馬。父ヘニーヒューズ母スペシャルディナー(母の父スペシャルウィーク)、7歳牡馬。JRA栗東・西園正都調教師の管理馬。通算成績38戦8勝、これまでダートのビッグレースで再三好走を見せていたが、これが初めての重賞制覇となった。

レース後の関係者のコメント

1着 タガノビューティー(石橋脩騎手)
「ゴール前は僕が勝ちたい気持ちのあまり、2着馬を押してしまい綺麗な競馬ではなかったのですが、とにかく勝ちたかったです。嬉しいです。手応えがあるなら思い切って乗ろうと思っていました。今日は前向きで気持ちを切らさずに走ってくれたので、あとはもう凌いでくれと思っていました。

(今までも)うまく乗っていればタイトルを取れていただろうし、ずっと西園先生やオーナーが乗せ続けてくれて、励ましてくれましたし、世話してくれている方、乗ってくれている方、すべて感謝しかないですし、何よりも、今日も一生懸命走ってくれたタガノビューティーにありがとうと思っています。

 たくさん佐賀競馬場に来ていただきありがとうございます。こういう雰囲気をつくっていただいて、こういう中で勝てて本当によかったです」

(西園正都調教師)
「なかなかGIを取れずにいて、悔しい思いをしていましたが、粘り強く交流レースを回ってきて、オーナーにも喜んでいただけて本当によかったです。ゴール板を過ぎたときには涙がでてきました。7歳馬の頑張りに頭が下がる思いです。皆様の応援のおかげです。ありがとうございました。いいところまで来るのですがいつもちょっと負けてしまって、なんとかオーナーにGIを取らせてあげたかったのでよかったです。

 3コーナー手前からまくっていって、早いかと思ったのですが、あそこで思い切って行ってしまったことが後続の追撃を許さなかったのだと思います。ジョッキーの好判断だと思います。

 前走も良かったのですが、一度使って中間の気配がとても良くなり、変わってきました。やれるのではないかと思っていました。大きなレースを取れて良かったです」

2着 チカッパ(武豊騎手)
「雰囲気は良かったです。状態はとても良さそうでした。思い通りでしたが、1200mよりは少し切れが鈍るかなというところは感じました。ベストは1200mかなと思います。大きい競馬場のほうがいいと思います」

3着 アラジンバローズ(下原理騎手)
「この馬には何度か乗っていますが、佐賀で一番脚を使うと思っていました。長い距離で馬と喧嘩するより、気持ちよくスムーズに運んであげれば、さらに脚を使ってくれるので、いい距離を選んでもらったと思います。前回も南部杯で強い相手とやりましたが、佐賀が一番合うと思って騎乗していました。どんどん力をつけていると思います。年末のレースでも楽しみを持てそうです」

(新子雅司調教師)
「道中はサマーチャンピオンのような形で進めていて、いいところを通って来られたと思います。短距離路線に変えて徐々に力もつけていますし、今日3着に来たということで、来年1年が楽しみです」

4着 イグナイター(笹川翼騎手)
「今日も悪くはないのですが、いいときは馬にもっと活気があっておさえきれないくらいの感じがあります。今日はお利口すぎるというか、何が原因なのかはわかりませんが、そういうところが見受けられました。去年のJBCもそうでしたが馬なりで4コーナーまで来るぐらいのイメージでしたが、3コーナーでタガノビューティーに被されてから苦しくなってしまいました。それでも最後まで踏ん張ってくれて、力のあるところは見せられたと思います。佐賀のコースは全く問題ありませんでした。

 遠征を重ねてきて馬がとてもタフになっていて、いい意味でいえば大人しくどっしりと構えていますが、以前はピリピリしていたところがこの馬の爆発力につながったところもあるので、そのあたりがうまくミックスされてきたら最高なのですが。ファンの多い馬ですし、結果で応えられず残念ですが、イグナイターは頑張っていますのでこれからも応援していただけたら嬉しいです」

(新子雅司調教師)
「ゲートは出ましたし、いい位置を取れたと思います。行きっぷりは良かったと思いますが、若干早いという思いはあります。最後もあそこでもうひと伸びするかと思ったのですが」

5着 パワーブローキング(吉原寛人騎手)
「長い距離を中心に使われていたので初距離がどう出るかでした。最初はなかなか他の馬にはついていけませんでしたが、最後までしっかり脚を伸ばしてくれて、収穫があったと思います。3コーナーで仕掛けてからはずっと集中して走っていたので、さすがだなと思いました。

 今日のレースで5着と掲示板に載れたのは誇りですし、これからもそれを生かしてどんどん挑戦して、大きなタイトルを取れる日が来るまでがんばります」

6着 マックス(御神本訓史騎手)
「前回はいい競馬をしてくれましたが、久しぶりのコーナー4回のコースと久しぶりの1400mということで多少は戸惑いがありました。うまく対応してくれて距離もこなせたと思います。道中の進路取りで、3コーナーから内を選択してしまい、外に出せるスペースがあればもう少しいい競馬ができたかもしれず反省点ですが、馬はとてもいい状態でした。このメンバーの中でそれなりの競馬をしてくれましたし、またワンターンなどの得意なコースで巻き返してほしいです」

8着 バスラットレオン(古川奈穂騎手)
「もっとやれることはあったかなというような結果になってしまいましたが、このようなGI級の競走に乗る機会をいただいて、オーナーはじめ矢作先生に感謝していますし、馬も最後まで頑張ってくれたので感謝の気持ちで一杯です。馬も最後のレースということでこの馬の形のレースができればと思って臨んでいたのですが、スタートが決まらずこの馬の形の競馬にできず、コーナーに入るにあたって理想のプランとは違ってしまいました。そこで切り替えて別の競馬ができればよかったと思います。

 向正面で周りも動き始めるだろうと思っていたので、仕掛けに遅れないようにという気持ちでいつでも動けるようなイメージで乗っていました。スッとは動ききれずコーナーで置かれてしまいましたが、馬は最後まで一生懸命走ってくれていたので感謝です。

 最後は前に食らいつこうとする馬の気持ちを感じていましたし、その気持ちに負けないように自分もしっかり追おうと、最後まで頑張りました。

 跨ったときに、初めてのGI級なので人間が緊張するかと思ったのですが、この馬に乗れるのも最後で、こういった機会をいただけて楽しんで乗れるようにと、馬の上ではあまり緊張せずに競馬に向かう事ができました」

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