【エリザベス女王杯】G1・2勝目へ極上の切れ味披露した3歳馬 ホレボレする推進力と加速力で能力全開 

スポーツ報知

2024年11月07日(木) 06:00

抜群の切れ味を見せたレガレイラ(右)(カメラ・荒牧 徹)

エリザベス女王杯追い切り(6日・美浦トレセン)

 第49回エリザベス女王杯・G1(10日、京都)の追い切りが6日、東西トレセンで行われた。レガレイラは美浦・Wコースの併せ馬で俊敏に反応し、ラスト1ハロン11秒0を楽々マーク。極上の切れに、「考察」担当の西山智昭記者は前走からの上昇を確信。馬トクスタッフの仕上がりチェックでも動き1位の「G」評価を得た。

 レースで見せる極上の切れ味は調教でも健在だった。レガレイラは美浦・Wコースで最終追い切りを行い、ウンブライル(4歳オープン)を1馬身追走。直線は軽く仕掛けられただけで瞬時に反応し、6日のラスト1ハロン1位タイとなる11秒0を馬なりでマークした。

 木村調教師は「実戦を想定して、元気よくスタートを出していって、しっかり折り合えているかどうか、直線はしっかり頑張ってくれているかを確認したかったのですが、トラブルもなくホッとしています」と意図を説明。共同会見で見せた納得の表情が、順調な調整ぶりを物語っていた。

 本当にホレボレする素晴らしい推進力、加速力だった。4日の「プロローグ編」で実績馬レガレイラより仕上がり、勢いがある他馬に妙味ありと書いたが、馬トクスタッフの最高評価「G」を獲得する絶好の動きから、素直に「追い切り編」の注目馬に指名した。

 前走のローズS(5着)時は猛暑の影響を受けてギリギリ間に合った状態。今回は短期放牧でうまくリフレッシュできたうえ、涼しくなったこともあって一段踏み込んだ調整ができている。1週前は長め7ハロンからしっかり追われて重馬場でも最後まで余力ある走り。前回時と比較すると明らかに状態は上がっている。

 コース替わりもプラス要素だ。木村師は秋華賞ではなくエリザベス女王杯を選択したことに、「秋華賞は強い馬(チェルヴィニア)が1頭いましたし、レガレイラにしてみれば広いコースの方がいいのかなということもあって」と経緯を明かした。同門対決を避け、同じ京都でも内回りではなく直線が長くなる外回りでのG1・2勝目を狙うローテーション。ゲートに課題がある馬なので枠順確定まで熟考するが、調教だけで決めるなら◎を打てる動きだった。(西山 智昭)

ルメール騎手「ミドルポジションぐらいで乗りたい」

 レガレイラに騎乗するルメールは栗東トレセンで共同会見に出席。中間はまたがっていないが、自らが手綱を執った昨年の勝ち馬と、素質は遜色ないと評価した。

 「(素質は)とても高い。ブレイディヴェーグと一緒ぐらい。またG1を勝てると思う」

 前走のローズSは上がり最速33秒1をマークしたが、大外枠も響いて5着に敗れた。

 「(馬体重)プラス10キロで、まだトップコンディションじゃなかったと思う。でもラスト200メートルは一番速かったので、5着でもいい競馬をしてくれた」

 G1・2勝目への課題はスタートと分析する。

 「いつも1歩目、2歩目はちょっと遅いから、いいポジションを取れない。ミドルポジションぐらいで乗りたい。スムーズな競馬ができれば、最後は良く走れると思う」

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