競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
今回は
エルフィンS(2月8日・京都、芝1600m)、
きさらぎ賞(2月9日・京都、芝1800m)に出走を予定している有力馬の1週前の様子をお伝えしたい。
エルフィンSの有力馬は3頭。まずは今世代のJRA2歳一番星を飾った
ダノンフェアレディ(牝、橋口)から。6月1日の京都新馬戦(芝1600m)は逃げて、上がり3Fをメンバー最速タイの33秒8でまとめて2着に半馬身差をつけてV。2着はのちにアルテミスS3着、阪神JF4着の
ショウナンザナドゥ(牝、松下)で、メンバーレベル的にも十分に胸を張れるものだ。レース後に種子骨靱帯の炎症が判明し、長期休養を余儀なくされたが、帰厩後は順調に乗り込みを消化している。「休養が長引きましたが、脚元は問題なく順調に調整ができています。29日の1週前追い切りは(新コンビの)坂井Jに感触をつかんでもらいました。この馬らしいいい動きだったと思います。背が伸びて体にも幅が出て成長を感じます。能力は高い馬ですし、久々でもいい競馬を期待しています」と師もかなり期待している様子だった。
12月の京都新馬戦(芝1800m)を勝った
マトラコーニッシュ(牝、池添)も順調に調教メニューを消化。29日の1週前は栗東CWで僚馬
ドルチェリターン(3歳未勝利)と併せ馬。長めからしっかりと追われて6F82秒1-38秒4-12秒0。最後は約1馬身先着した。師は「全体の時計は十分に出ていますし、しまいもはじけそうな手応えでしたが、ウッドチップに若干、脚を取られていました。まだ非力な面があり、芝でこそかなと。初戦はリズム重視で運んで、しまいは切れる脚を使ってくれました。今度も同じような立ち回りができれば」と期待を寄せた。
25日の京都未勝利戦(芝1600m)で既走馬を相手にデビュー戦を快勝した
グローリーリンク(牝、吉岡)も中1週で参戦を予定している。田嶋助手は「初戦は馬の間を縫いながら、とてもいい伸びでした。レース後も疲れはなく反動は見られません。ポテンシャルは高く、オープンでも通用すると思います」と手応えは十分だ。
きさらぎ賞の有力馬は3頭。
京成杯3着の
ミニトランザット(牡、杉山佳)はデビュー戦で勝った鮫島駿Jで参戦を予定。師は「
共同通信杯も選択肢にはありましたが、中3週で再度長距離輸送をするよりかは中2週で関西圏のレースの方がいいかなと。今週のケイコでハミ掛かりが良かったですが、そこまで
テンションは上がっていませんし、動きはスムーズでした。疲れはないと思います。前走はペースが速くなって流れが向いて、直線でエンジンが掛かった時には突き抜けるかなと思ったところから伸び切れませんでした。今回は1800mで改めて期待しています」と抱負を語った。
ホープフルS7着の
ジェットマグナム(牡、安達)は丹内Jが栗東に駆けつけて30日の1週前追い切りに騎乗。栗東坂路で4F52秒7-38秒3-12秒4をマークした。鞍上は「1週前ということもあり、ビシッとやりました。適度な気合乗りで息の入りも良く、いい感触をつかめました。前走は思ったほど脚を使えませんでしたが、今回はもう少し動けると思います。舞台が変わる点も問題ないと思います」と巻き返しへ向けて期待を込めた。
12月の京都新馬戦(芝1800m)を勝った
エリカアンディーヴ(牝、吉岡)は松山Jで参戦予定。田嶋助手は「初戦は思ったよりもゲートの出がスムーズで楽に運べました。スピードに乗ってからの走りも良く、いい内容で勝ってくれました。まだまだ良くなりそうですし、重賞でも自分のリズムで伸び伸びと走れれば」と期待を寄せた。(馬サブロー栗東支局・塩手)
2025/2/1 12:54
共同通信杯と比べるときさらぎ賞は小粒なメンバー構成になりそう