「スプリングＳ・Ｇ２」（１６日、中山）

　２番人気のピコチャンブラックが重賞初制覇を果たした。管理する上原佑紀調教師（３５）は開業３年目で重賞初勝利。２着に７番人気のフクノブルーレイク、３着に１番人気のキングスコールが入り、この３頭が皐月賞（４月２０日・中山）への優先出走権を手にした。

　雨で重くなった馬場も何のその、力の違いを示す完勝劇だった。好位３番手でレースを運んだピコチャンブラックは３角付近から強気に前方へ進出し、一気に先頭へ。必死に追いすがる後続を尻目に、そのままゴールを駆け抜けた。

　馬場の状態から、鞍上の石橋脩は「（ポジションは）前に利があるなと思っていた」と予定通りのレース運びに笑顔。大一番へ向けては「最後はしんどくなったけど、こういう馬場に助けられたという部分も」と慎重に言葉を選びつつ、「楽しみ」と力を込めた。

　また、祖父ブラックタイド、父キタサンブラックもスプリングＳを制しており、ピコチャンブラックの勝利で親子３代制覇も達成された。