◆第39回フラワーC・G3(3月22日、中山・芝1800メートル)＝18日、美浦トレセン

　偉大な兄の背中を追う。新馬戦を2馬身半差で快勝したジョスラン(牝3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎、父エピファネイア)は皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念とG1・3勝を挙げたエフフォーリアの全妹という華々しい血統背景を誇る。否が応にも高まる期待感。兄も管理した鹿戸調教師は「馬体の雰囲気が似たところがあるね」と共通点を口にした。

　初戦は発馬のタイミングが合わなかったが、スピードの違いでハナに立つと、最後の直線でも余力たっぷりに押し切って見せた。トレーナーは「能力があるのは分かっていたから、少し控える競馬をさせたかった」と苦笑いを浮かべたが「思った以上だったし楽に勝てたね」とポテンシャルを再認識した様子。

　美浦・Wコースの1週前追い切りでは兄の主戦も務めた横山武を背に5ハロン63秒3―11秒5の好時計をマークした。道中も前進気勢があり、ゴール前で鋭く末脚を伸ばした脚力にはやはり非凡なものを感じさせる。鹿戸師は「追ってから切れる脚が使えそうだし、現時点では折り合いもついていてスムーズな稽古ができた」と評価。「何とかこの馬にも大きな舞台に立たせてあげたい」と兄と同様の飛躍を願った。