【高松宮記念】2年連続2着馬が9度目G1挑戦で初制覇へ 長谷川調教師「勝たせないといけない」

スポーツ報知

2025年03月26日(水) 06:00 6 11

2年連続で2着のナムラクレア(カメラ・高橋 由二)

◆第55回高松宮記念・G1(3月30日、中京競馬場・芝1200メートル)

 善戦ホースがG1初制覇へ―。第55回高松宮記念(30日、中京)で2年連続2着のナムラクレアが、9度目の挑戦で初のビッグタイトルを目指す。阪神Cに続いてコンビのクリストフ・ルメール騎手(45)=栗東・フリー=には、同レース4度目の騎乗で初Vがかかる。

 折れない鋼の心で、今度こそビッグタイトルをつかむ。ナムラクレアが三度目の正直でG1初制覇を決める。

 1200~1400メートルで重賞5勝を挙げる短距離のスペシャリストで、昨年まで2年連続の2着。23年は決め手を十分に発揮できない不良馬場で、勝ったファストフォースに1馬身差。重馬場だった24年は最速の上がりで追い込むも、マッドクールに頭差及ばなかった。それだけに、この一戦に懸ける思いは強い。「G1を勝たせないといけないレベルの馬。勝ちたいという気持ちが日に日に強くなっている」と長谷川調教師の言葉には熱がこもる。

 19日の1週前追い切りは阪神Cに続いてコンビを組むルメールが騎乗し、栗東・坂路で51秒5―12秒1。半弟のナムラアトム(4歳3勝クラス)を軽く仕掛けた程度で1馬身突き放す絶好の動きを見せた。JRA・G1完全制覇まであと3つに迫る鞍上は「状態は問題なさそう。手応え、フットワークも良かった。これまで(高松宮記念で)乗ってきたなかで、ナムラクレアは一番のビッグチャンス。今回は勝ってほしい」と期待を込めた。

 前走の阪神Cでは鮮やかな大外一気で約1年4か月ぶりの勝利。切れに切れる末脚で勝ち星を積み重ねてきた。トレーナーは「この馬の一番の強みはメンタルだと思う。どれだけ苦しいレースをしても心が折れない」と分析。不屈の精神を武器に、スプリント界の最前線で戦い続けてきた。

 G1は8度の出走で【0233】。スプリンターズSでも昨年まで2年連続3着と善戦してきた。悲願達成へ指揮官は「いいイメージでこれている。なんとかG1馬に」と闘志を燃やす。歓喜の瞬間は、すぐそこだ。(山本 理貴)

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