レース史上初の連覇へ、視界良し!「第69回
大阪杯」の追い切りが2日、東西トレセンで行われた。昨年覇者
ベラジオオペラは主戦・横山和を背に栗東CWコースで僚馬をぶっちぎる圧巻のパフォーマンス。叩き2走目で参戦した昨年とは異なる
ステップで休み明けながら仕上がりは隙を感じさせない。上村厩舎流のハードトレーニングをこなし、偉業にチャレンジする。
休み明け初戦から全開ムードだ。
ベラジオオペラの背中には美浦から駆けつけた横山和の姿があった。先導役の
モズリッキー(6歳オープン)を4馬身追走する形でスタート。道中は人馬が呼吸をぴったり合わせ、4角手前で内からぐんぐん差を縮めていく。直線に向いて手綱を持ったまま僚馬をパスし、一気に差が広がった。ゴールまで残り50メートル、鞍上が気合を付けるとグンと加速。6F81秒5~1F11秒1を刻み、6馬身先着した。昨年暮れの
有馬記念4着以来、久々に感触を確かめた鞍上は「(まだ)気になるところはあるが十分、動ける態勢に整った」と力を込めた。
上村師が騎乗したCWコース3頭併せの1週前追いは6F80秒9~1F11秒1。オープン馬2頭を相手に最先着を果たしたが上村師は動きに関して「重たく感じた」と厳しめの
ジャッジだった。ただ、自然と辛口になるのも「求めるレベルが高い馬」だからこそ。そこを踏まえて「今朝はしまいをサッと伸ばして動きは良かった。いい状態で本番に向かえると思います」と納得の表情を浮かべた。
昨年は
京都記念2着を
ステップに、ここでG1初制覇。道中2番手から抜け出し、3着まで同タイム(1分58秒2)の死闘を制した。その後は
宝塚記念3着、休み明けの
天皇賞・秋6着から
有馬記念4着とハイレベルな争いを続けている。昨年と違い、直行ローテを選択した理由については「
有馬記念の後は疲労が残っていたし、
京都記念を挟むより、この方がいいと思った」と狙いを絞った。
22年千葉サラブレッドセールで上村師がほれ込んだ逸材。5歳春を迎え、さらなる飛躍を期す。「以前から緩いと言っていたが、心身ともにしっかりしてきた」と本格化の兆しを感じ取っている。年を重ね、師が思い描く競走馬としての理想的な完成形に近づいてきた。「暑さに弱い馬。時季的にも
大阪杯が一番いいパフォーマンスを見せられる。
パワーアップしているし(史上初の)連覇を達成したい」と偉業を意識。走り慣れた仁川のターフで今年も力をフルに発揮する。
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