【札幌2歳S】スマートプリエール 古馬の風格!武豊「乗りやすい」好感触 同じ大久保厩舎の母は重賞4勝

スポニチ

2025年09月02日(火) 05:30

札幌2歳Sに挑むスマートプリエール(撮影・千葉茂)

 注目の2歳馬を紹介する「Road to 2026」。今週は札幌開催を締めくくる名物重賞「第60回札幌2歳S」を取り上げる。近年ではソダシ(20年V)、ジオグリフ(21年V)など後のG1馬が飛躍のステップとした出世レースに挑むのはスマートプリエール(牝=大久保)。母スマートレイアーは同じ大久保厩舎の管理馬で17年京都大賞典など重賞4勝。厩舎ゆかりの良血が、母の背中を追って北の大地で躍動する。

 6月阪神のデビュー戦は3着に敗れたが、函館の2戦目で初勝利を飾ったスマートプリエール。好位の外で折り合い、3角過ぎから加速。鞍上・武豊のステッキは一発も入ることなく、後続を4馬身突き放した。坂田助手は「函館で調整していくうちにみるみる体も良くなり、またがっていた僕も自信満々で送り出せたくらい。正直、(単勝)1・1倍はビビりましたけど(笑い)」と会心の勝利を振り返った。

 母スマートレイアーは現役時代9勝のうち6勝が武豊の手綱。13年秋華賞2着などG1でも存在感を示した。坂田助手はかつての母について「体を触られるのを嫌がるし、脚を拭こうとすると蹴りにくる」と苦笑いで振り返る。娘はそんな気性の激しかった母親の性格とは正反対。「この子は古馬みたいな風格があります」と、2歳にして落ち着いた“オトナ”の雰囲気を醸し出している。

 初勝利後は短期放牧→函館を経て札幌入り。1週前は武豊を背に芝コースで併せ馬を消化。しまい重点で5F70秒2〜1F12秒2をマーク。強めに追われた僚馬を2馬身追走して楽々と併入した。武豊は「掛かるようになったら嫌だなあって心配していたけど、全然乗りやすい。気になるところはなかった」と好感触。「お母さんは凄く思い入れのある馬なので、その子でまた重賞を勝てたらうれしい。同じチームですし、頑張りたいですね」と力を込めた。

 昨年の2着馬アルマヴェローチェ阪神JFを制して2歳女王に輝き、桜花賞オークスも連続2着。来年の牝馬クラシックを見据える上でも重要なステップだ。坂田助手は「強そうなのはいますけど、この子もそんなに負けはしないのかな」と期待。「エイシンディードも僕が担当して(今年の)函館2歳Sを勝たせてもらったんで、北海道の2歳Sのどちらも獲れたら最高です」と鼻息は荒い。それぞれの夢を乗せ、良血が重賞のスタートラインに立つ。

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