「有馬記念・Ｇ１」（２８日、中山）

　春秋連覇を目指すメイショウタバルは２１日、栗東坂路で状態を整えた。史上初の牝馬による連覇に挑むレガレイラは美浦坂路で４Ｆ５３秒０-３８秒４-１１秒７をマークし、調整が順調に進んでいることをアピールした。天皇賞・秋２着からの巻き返しを狙う３歳馬ミュージアムマイルは、栗東坂路を軽快に駆け上がった。

　まだ霧がかった日の出前。栗東ＣＷに姿を現したメイショウタバルは、キャンターを行った後、坂路へ移動して４Ｆ６５秒６-４８秒３-１６秒１でゆったりと駆け上がった。前進気勢がありながらも、抑えの利いた落ち着いた走り。上籠助手は「ハミを抜いて走れていたし、かかるところもなかった」と順調ぶりにうなずいた。

　いつも通り果敢に風を切った天皇賞・秋。６着に敗れはしたものの、これまで課題としていた折り合いはバッチリ。終始リラックスした走りで、ラストはこれまでにない末脚（上がり３Ｆ３３秒１）を繰り出した。「後ろからつつかれても我慢が利いていたし、ムキになっていなかった。この１年でだいぶ成長してくれている」と同助手。経験を積み、着実にレベルアップしている愛馬のレースぶりをたたえた。

　好メンバーが顔をそろえた春のグランプリ・宝塚記念では、渋った馬場も味方につけた鮮やかな逃げで、後続に３馬身差をつける完勝劇を披露した。史上１２頭目の同一年春秋グランプリ制覇が懸かる一戦へ向けて、「１８日に追い切りをして、もう１段階上がっている」と上昇ムードに手応えをにじませる上籠助手。レジェンド・武豊を背に、再びの圧逃シーンを演出してみせる。