【ホープフルS・坂本の特注馬】もともと素材の良さを評価されていたオルフセン タフな競馬の経験値が生きる

スポーツ報知

2025年12月22日(月) 11:20

オルフセン

◆第42回ホープフルS・G1(12月27日、中山競馬場・芝2000メートル)

 来春のクラシック路線を見据えて、楽しみな素質馬がそろった印象だ。重賞やリステッドを勝っている実績上位馬はもちろんだが、「1勝馬」にも注目したい馬は多い。関東馬で“イチ押し”したいのは、デビュー2戦目で勝ち上がったオルフセン(牡2歳、美浦・斎藤誠厩舎、父キズナ)だ。

 24年のセレクションセールで同年最高落札額の1億円で取引されて、もともとデビュー前から厩舎の期待は大きかった。斎藤誠調教師が「形のきれいな馬でスピードタイプ。大きいところを狙いたい」と素材の良さにほれ込み、成長を待って秋のデビューとなったが、レースでも素質の片りんを見せている。

 10月の東京の新馬戦こそ直線で包まれるなどロスの多い内容で3着に敗れたが、中2週で挑んだ2戦目できっちりと勝ち上がった。初戦と同じように前が壁になりかけても、進路を見つけた途端に鋭い伸び脚で割ってきた脚は能力の高さを感じさせた。

 斎藤誠調教師が「いい形で競馬を覚えながら勝ってくれました。成長的にはまだまだですが、素質を見せてくれましたし、調子がいいのでG1へ行くことにしました」と、トーンが高いのは見逃せない。年明けの京成杯(1月18日、中山)も選択肢にあったが、大きな舞台を目指す姿勢こそ期待の表れだ。タフな競馬をこなしてきた経験値を生かして、馬群から抜け出してくるシーンを思い描きたい。(坂本 達洋)

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