豪快な差し切りで毎日王冠を制したダークシャドウ=東京競馬場
「第62回
毎日王冠・GII」(芝1800m)は9日、東京11Rに11頭で争われ、中団やや後方を追走した1番人気の
ダークシャドウが直線で馬群の狭いところから抜け出し、前を行く2番人気の僚馬
リアルインパクト(2着)を首差捕らえて、重賞2勝目を挙げた。勝ちタイムは1分46秒7。さらに首差の3着には5番人気の
ミッキードリームが入った。
秋初戦、強さの際立つ勝ちっぷりがGI獲りへの期待を大きく膨らませた。メンバー中の、そして自身のキャリアのなかでも最速となる上がり3F32秒7の爆発的な末脚で、1番人気に応えた。
ピンチを乗り越えての重賞連覇。ただ、福永は意外なくらいに冷静にレースを振り返る。「直線半ばまでスペースがあかず、どうしようかと思った。でも狭いところにひるまずに入って、抜け出してからは気持ち良さそうに走っていた」。意識的に好位キープで臨んだ
エプソムCと違い、馬のリズムを重視。「その方がいい脚を使うと思っていたから」。GIを見据えた競馬を試みて、Vという最高の結果も収めた。
鞍上とは対照的に、飯塚知一オーナーは「途中では完全に負けたと思った。驚いた」と、その表情は紅潮気味。「次は天皇賞へ。祐一君で行きます」。福永には他陣営からも騎乗の依頼があるなか、熱烈なラブコールを送った。
「夏を越して良くなっている。精神的に落ち着きが出た」と鞍上も成長ぶりを称賛。GIII、GIIと
ステップを踏み、さあ盾獲りへ-。5戦5勝とした東京との相性の良さも武器に、GI初挑戦で即Vを飾るシーンも十分にありそうだ。
提供:デイリースポーツ
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